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「センターステージ」の内容は?
ニューヨークが舞台?
キャストは誰が演じている?

僕がダンサーになるきっかけとなった「センターステージ」。ダンスシーンがパワフルで、何度も何度も見てしまう作品です。僕の世代(30代)に大きな影響を与えた作品です。

記事を書いているのは…

元劇団四季、テーマパークダンサー。社割で映画が1,000円で観られたときは毎週劇場へ行っていました。最近はネットで映画をたっぷり。

kazu

この記事は「センターステージ」のあらすじと感想、評価サイトの紹介です。

※5分ほどで読み終わる記事です。

映像マジックを使った画期的なダンスシーン

「センターステージ」はバレエ学校に通うダンサーたちの成長物語です。ダンスシーンの撮影にかなりこだわっているので、ダンスシーンだけでも楽しめる作品になっています。レッド・ホット・チリ・ペッパーズに合わせたジャズダンス。マイケル・ジャクソン、ジャミロクワイに合わせたバレエ。どれも画期的でウキウキするシーンの連続です。映画の後半では卒業公演として2作品が登場し、ダンスだけで15分ほども時間が割かれます。それを支えるのが一流のダンサー、振付家です。

ストーリーは王道ですが、その裏にはいろいろな仕掛けがあり何度も見たくなるような作品です。

またバレエ団、バレエ学校の裏側を見れるのも魅力です。映画の序盤にバレエダンサーたちがトウシューズを加工するシーンが出てきます。このシーンだけでもワクワク感があるので、ぜひ見てほしいです。

「センターステージ」のあらすじ

ニューヨークにある名門バレエ団ABC(アメリカン・バレエ・カンパニー)。全世界でABC付属のバレエ学校のオーディションが開かれる。入学できるのはたった12人のみ。ジョディは決してバレエ向きの体型ではないが、華やかさを見出され合格する。

バレエ学校の最終学年に編入し、ニューヨークでバレエ漬けの日々、そして3人部屋での寮生活がスタートする。同じ部屋にいるのは、抜群のスタイルを持つが反抗的なエヴァ、幼少期から学校でトップに居続けるものの人を寄せつけないモーリーン。バレエ学校の生徒の目標は、ABCバレエ団に入団すること。入団できるのは多くても男女3人ずつ。仲間でありながらも全員がライバルという厳しい環境で日々を過ごす。

今まで1番だったジョディだが、世界は広い…。欠点を指摘され続け落ち込む日々。ある日、芸術監督から「退学して別の道を進むべきでは?」と最後通告を出されてしまう。学年の終わりにはスカウトを兼ねた公演があるが、このままでは出演することすら難しい、と言われてしまう。

落ち込んだジョディを見かねたエヴァが外に連れ出す。同じクラスのチャーリー、エリック、セルゲイと一緒にサルサ・クラブで楽しく過ごす。久しぶりに解放されたジョディ。新たな気持ちで学校生活に戻る。

ただ、バレエ学校では思うようにいかない…。ジョディは自分を解放するために、禁止されているバレエ学校以外のレッスンにときどき参加するようになる。ジャズダンスのレッスンに、バレエ団のトップダンサーであるクーパーがたまたま参加していた。解放されたジョディは自由でイキイキしている。その姿に惹かれたクーパーはジョディを家に招く。

実はクーパーは学年末の公演で振付家デビューする予定。ジョディのジャズダンスのスキルを買ったクーパーが自分の振付作品の主役に抜擢する。恋にバレエに充実するジョディ。しかし、クーパーにとってはただの遊びだったと気づかされる。

卒業公演が近づくにつれ生徒たちの緊張感がどんどん高まっていく。それぞれに挫折し、悩み、プレッシャーに押し潰されそうになる中、公演の幕が開く。

英語版の予告編

2000年公開

監督:ニコラス・ハイトナー

1994年:英国万歳!(The Madness of King George)
1996年:クルーシブル(The Crucible)
1998年:私の愛情の対象(The Object of My Affection)
2006年:ヒストリーボーイズ(The History)
2015年:ミス・シェパードをお手本に(The Lady in the Van)

舞台演出家としても活躍しています。

・ミス・サイゴン
・回転木馬
・十二夜
・成功の甘き香り
・ヒストリーボーイズ

振付:スーザン・ストローマン、クリストファー・ウィールドン

役名:出演者(吹替版)

ジョディ:アマンダ・シュール(冬馬由美)
クーパー:イーサン・スティーフェル(松本保典)
チャーリー:サシャ・ラデッキー(小野塚貴志)
エヴァ:ゾーイ・サルダナ
モーリーン:スーザン・メイ・プラット
セルゲイ:イリヤ・クーリック(水島大宙)
エリック:シャキーム・エバンス
キャスリーン:ジュリー・ケント

ジョナサン:ピーター・ギャラガー(内田直哉)
ジュリエット:ドナ・マーフィ

舞台はニューヨークにあるリンカーン・センターです。リンカーン・センターには劇場がいくつもあり、オペラやバレエを中心に日々公演が行われています。アメリカを代表する2つのバレエ団、ニューヨーク・シティ・バレエ団(NYCB)とアメリカン・バレエ・シアター(ABT)の本拠地にもなっています。映画内ではニューヨーク・シティ・バレエ団の常設劇場であるデイヴィッド・H・コーク劇場という、モダンな劇場が使用されています。

そして「センターステージ」にはプロのバレエダンサーがメインキャストとして登場しています。ABTでプリンシパルだったイーサン・スティーフェルとジュリー・ケント、そしてソリストだったサシャ・ラデッキーです。イーサン・スティーフェルとジュリー・ケントは2000年代を代表するバレエダンサーです。

日本では元フィギュアスケーターで長野オリンピック金メダリストのイリヤ・クーリックが話題になりました。

評価

映画「センターステージ」yahoo!映画での評価

Yahoo!映画より

若手俳優がこのときでしか表現できないようなパワーがつまった作品だと思います。

そして上演時間2時間のうち30分ほどもダンスシーンが入っているのは本当にスゴイです。大ヒットしたため設定を変え、2008年に2作目、2016年に3作目が作られています。8年おきに作られているので2024年に期待です。実は2020年にTVドラマ版の制作が発表されました。その後情報はまだないですが楽しみです。

僕の人生を変えた作品

「センターステージ」を映画館で観ることはできませんでしたが、DVDが発売されてからすぐに買いました。

「センターステージ」はバレエをテーマにしているものの、ジャズダンスがたくさん登場します。そのジャズダンスに完全にハマってしまいました。DVDにはプレゼントの応募券(イーサン・スティーフェルの来日公演のチケット)が入っていました。プレゼントには外れてしまいましたが、アメリカン・バレエ・シアターの来日公演情報を知りました。いても立ってもいられず、自分でチケットを取りました。

2005年7月29日(2000年公開ですが、なぜか2005年。自分でも記憶が曖昧です…)。初めて自分で買ったバレエ公演のチケット。演目は「ドン・キホーテ」で、主演はジュリー・ケントでした。ちなみにイーサン・スティーフェル主演の公演は売り切れでした。ちょうどこの頃、アメリカン・バレエ・シアターの全盛期。「こんなに楽しい公演があるのか!」というくらい盛り上がった公演でした。カーテンコールが5回以上も続き、観客が拍手を送り続ける公演でした。

ここから僕のダンサー人生が始まります。「センターステージ」がきっかけでダンスを再開しました。

そしてダンサーになってからしばらくたった頃。2010年、ニューヨークに行きました。そこでリンカーンセンターのデイヴィッド・H・コーク劇場に足を踏み入れました…。この感動は今でも忘れられません。

ダンスシーン(ネタバレあり)

「センターステージ」ではマイケル・ジャクソン、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ジャミロクワイの曲でバレエやジャズダンスが踊られます。ダンスシーンは劇場での公演を撮影している設定ですが、映画ならではの手法が数多く使われています。舞台上にカメラを設置したり、舞台裏を写したり、そして早替えのシーンは必見です。

スーザン・ストローマン

忘れてはいけないのが振付のスーザン・ストローマンです。アメリカの振付家として絶対に欠かすことができない人物です。ミュージカルの振付家、演出家としてトニー賞を何十個も受賞しています。ジャズダンスの中でもバレエを基本とし、スピード感、生き生き感のある振付が多いです。

ジャズレッスンのシーン

ジャズダンスのレッスンのシーンを紹介します。古き良きジャズダンスのレッスンです。今はこういうレッスンはかなり少なくなりました。ウォーミングアップのシーンも振付されていてこだわりを感じます。ダンスシーンはパワフルです。ダンサーの年齢層は高めです。たぶんミュージカルなどの舞台出身の俳優が多いんじゃないかな、と思います。

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ウォーミング・アップでは当時ポップスターだったマンディ・ムーアの「Candy」が使用されています。ちなみにマンディ・ムーアは主題歌も歌っていて「I wanna be with you」のPVにはチャーリー役のサシャ・ラデッキーが出演しています。ダンスシーンはレッド・ホット・チリ・ペッパーズの「Higher Ground」が使われています。

最終公演

マイケル・ジャクソンの「The Way You Make Me Feel」、ラフ・エンズの「If I Was The One」、ジャミロクワイの「Canned Heat」が使われます。とくに「Canned Heat」では映像マジックが多用されています。ジョディの早替えのシーンがスゴイので必見です。

実は群舞も多く、最後のシーンでは20人という豪華な構成になっています。アマンダ・シュルのジャズダンスは華があり、そして自分のスタイルを持っていると思うので僕は好きです。ちなみにジョディの最後の見せ場のフェッテでは、映像によって少しだけ回転が足されています。

映画内ではリハーサルシーンも登場します。そのリハーサルでは音楽を流すのではなく、ドラムを使います。曲のネタバレをすることなくリハーサルを行うアイディアはスゴイ、の一言です。ちなみに、モダンダンスやコンテンポラリーダンスの実際のレッスンでは実際にパーカッショニストが生ドラムを叩いてくれることがあります。

クリストファー・ウィールドン

クラシックバレエ作品の振付はクリストファー・ウィールドンが担当しています。クリストファー・ウィールドンは現代を代表するバレエ振付家です。新国立劇場バレエ団「不思議の国のアリス」、劇団四季「パリのアメリカ人」はクリストファー・ウィールドンによる作品です。

ケネス・マクミラン振付「ロミオとジュリエット」

劇中でケネス・マクミラン振付「ロミオとジュリエット」のバルコニーシーンの抜粋が上演されます。ジュリー・ケントとイーサン・スティーフェルが踊ります。背景に浮かび上がる遠近法を使った建物、そして大きな月。とても印象的なセットです。

このシーンは実際のバレエでも涙が自然と出てくるシーンです。映画では反抗的なエヴァが涙を流すことで、感受性の強さがわかる設定となっています。

ジョージ・バランシン振付「スターズ・アンド・ストライプス」

ジョージ・バランシン振付「スターズ・アンド・ストライプス」のパ・ド・ドゥのシーンが入っていて、ジュリー・ケントとイーサン・スティーフェルが踊ります。盛り上がるシーンでおもちゃの兵隊が踊っているような感覚になります。

映画ではジョディが舞台袖にいて出演している2人に話しかけるという、絶対にありえない状況が出ていますが、とてもアイディアにあふれるシーンになっています。

このシーンのあとにジョディは振られてしまうのですが、このときステージドア(裏口)からイーサン・スティーフェルと出てくるのは現在の結婚相手であるジリアン・マーフィーです。ジリアン・マーフィーは現在もアメリカン・バレエ・シアターでプリンシパルを務めています。

DVD

現在もDVDが発売され続けています。バレエシーンのロングバージョンが特典映像として入っているので映像配信よりオススメです。

3,500円ほど。今は売ってないですが、僕はサントラも持っています。

kazu

今回は「センターステージ」のご紹介でした。 ぜひぜひチェックしてみてください。
ありがとうございました。