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ダンスで引き上げがうまくいかない?
床反力とMP関節ってなに?
足裏を正しく使う方法は?

あまり知られていない床反力。

身体の動力源となり、ダンスに欠かせません。

体重を床に押し付けることによって得られる反発力で、身体を軽く動かすできるようになります。

記事を書いているのは…

元劇団四季、テーマパークダンサー。海外留学でダンスや身体づくりを学びました。ダンス、ヨガ、ピラティス、ジムにもかなり通いました

kazu

今回は「床反力を得るためにMP関節とかかとを押す」がテーマです。

※3分ほどで読み終わります。

床反力ゆかはんりょくで身体が軽くなる?

自分の筋肉だけでなく、地面からの反発(床反力)を使って動けるようになると軽い状態で身体を動かすことができるようになります。

運動において「跳ぶ」「走る」といった動作は、地面からの反発力を使うとスムーズに重心移動させることができます。

走るという動作では、体重をうまく地面に伝えることで2つの力を得ることができます。

1つ目は、反発力から体重を持ち上げる力です。そして2つ目は、前に進むための推進力です。

床反力を効率的に使っている馬の動画をどうぞ。

接地時間が短いと床反力のパワーが上がります。

床反力とは?

床反力ゆかはんりょく

床からカラダにかかる力(カラダにかかる力=体重)

体重60kgの人物について考えてみます。自然に立っているとき、60kgの体重が床方向にかかっていると同時に、床から60kgの力が上方向に向かい、バランスが保たれています。

床反力のイメージ図

体重計を想像するとさらにわかりやすくなります。体重計に乗るのではなく、両手で60kg押すことを想像してみてください。手で60kg押すのは大変です。

動きの中での床反力

床反力は動きが加わると、身体にかかる負荷がアップします。下の動画では短距離走の選手と、長距離走の選手の床反力をはかっています。

動画をまとめます。

それぞれの床反力

短距離走・・・体重の5倍の床反力
長距離走・・・体重の3倍の床反力

動きが加わると、体重以上の力が身体にかかります。そのため、そのパワーに合わせた床反力が必要になります。

ダンスにおける床反力

ダンスもスポーツ同様、床反力は欠かせません。

片足、つま先立ち、どのポジションでも床を押し付けることで、安定したパフォーマンスにつながります。

ルルベ

とくに難しいのがルルベです。

ダンスではつま先立ちのルルベになることがよくあります。

伝説のダンサー、シルヴィ・ギエムのルルベです。

ルルベではつま先だけで体重の何倍ものパワーを支えなければいけません。

つま先立ちは上に伸びていくイメージが強いのですが、実は床を押しつける力がポイントです。

足裏への負担

バレエダンサーの足裏トレーニングの種類はかなり豊富で、ほかのスポーツと比べ物にならないくらい足裏を徹底的に鍛えていきます。

足裏は、身体の表面積のうちのたった2%しかありません。わずか2%の表面積で身体全体を支えなければいけません。

足裏の使い方が上手い人ほど、身体への負担が軽減されていきます。

「MP関節」と「かかと」に力を入れるべし

床反力をうまく使うためには、足の裏をしっかり使う必要があります。

そのとき使うのが「MP関節」と「かかと」です。

「MP関節」とは「趾骨しこつ」と「中足骨」をつなぐ関節のことです。中足骨は、足先にちからを入れると皮膚表面に骨がうっすらと見えるので、MP関節がどこにあるかわかりやすいと思います。

足裏の3つのアーチと3つの支点

MP関節とかかとを床方向に押すと自然と土踏まずが上がります。MP関節に関してはこちらでさらに詳しく解説しています。

上に伸びるために下に押す

ダンスではよく「引き上げる」という言葉を使います。引き上げることで身体を大きくみせることができます。

引き上げるということは上方向への力を想像しがちですが、引き上げるためには逆です。

プリエ上達のコツ

床方向に押し付けることで、引き上げることができるようになります。

そのための力が床反力です。

足指をしっかり伸ばす

足裏トレーニングはかなり繊細なので気をつけてください。とくに指の使い方が難しいです。

ルルベをすると足指が浮きやすくなります。

ルルベで足が浮かないように注意

左の人は、指が丸まってしまっています。理想は足指が伸びたままピタッと床にくっつくことです。

真ん中の人は小指が短いため、小指の伸びが足りません。

本来、小指の骨は3つありますが、8割ほどの日本人は骨が2つしかないと言われています。つまり、小指の短い人が多いです。とはいえトレーニングすれば小指もうまく使えるようになります。

右の写真ではしっかりと指が使えています。

ルルベのコツ

ルルベでは、親指側に体重がかかりすぎたり、小指側に体重がかかりすぎると足首が不安定になります。

ルルベをして足首がグラグラしてしまう場合は、体重のかけ方に改善が必要です。

ポイントは人差し指です。足の人差し指でしっかりと床に押す意識があると安定感が得られると思います。

また、ルルベは段階を踏んで高くしていきます。

理想は足の指がしっかり曲がり、甲と床で90°つくることです。ですが、トレーニングが足りない状態ではルルベをあえて少し低くしましょう。

一気に安定感が強くなると思います。

そしてルルベでは、かかとが浮いているので、かかとを床側に押すのを忘れがちです。かかとは変わらず床側に押していきましょう。

ルルベはじっくり鍛えるしかありません。

トレーニング動画

ウォーミングアップとおすすめのトレーニング4つご紹介します。

この中から自分に合うトレーニングを5~10分で組み合わせてみてください。

ウォーミングアップ

ウォーミングアップは足首を回すだけでも大丈夫です。さらに言えば、足の指と手の指で握手するように、足の指の間に手の指を差し込むと、指と足首同時にストレッチすることができます。

「かっさプレート」もオススメです。プレートで足裏をこするだけなので簡単です。足裏は少し強めでも大丈夫です。足指の付け根など細かい部分までできます。

3,000円ほど。全身、顔にも使えます。

フットローラーもオススメです。ただコロコロするだけです。

2,000円ほど。

ウォーミングアップ2

もう少ししっかりやりたい場合は、こちらの動画を参考にしてください。

ドーミング

足の指を伸ばしたまま、土踏まずを浮かすトレーニングです。足の指が丸まらないように注意してください。

4:03~です。縦アーチ横アーチをクッと上げていくエクササイズです。

ローリングアップ、ローリングダウン

ローリングアップは、足を1番ポジションから「プリエ→ルルベ(ヒザを曲げたまま)→ヒザを伸ばす→1番ポジション」。

ロールダウンはその逆で「1番ポジション→ルルベ→プリエ(ルルベのまま)→かかとを下ろし1番プリエ→ひざを伸ばす」。

この動画の5:44~です。

10回×2セットがおすすめです。

指を上げるエクササイズ

足指をべったり床につけ、親指と小指を床に残したまま、人差し指・中指・薬指だけを持ち上げるエクササイズです。

難しい場合は、手で親指・小指を押さえてみてください。

10回×2セットです。

アンクルホップ

最後にジャンプ力にも直結する足裏のトレーニングの紹介です。

やり方

・足を少し広げる
・足首をロック
・膝や股関節を使わずにジャンプ
・上半身の助けを借りて、肩甲骨を回しながら連続でジャンプ

負荷が高いのでまずは、5~10回を週2日ほどからはじめましょう。

ウォーミングアップからトレーニングまでの動画

トレーニング前のストレッチも入っているので、足裏を温めたり、可動域を広げることができます。

タオルとフットローラーを用意してください。

2,000円ほど。

タオルギャザーは足指強化に役立ちます。すごく有効ですが、指が丸まりやすい人がやってしまうとますます指が丸まってしまうことがあります。

矯正するのに時間がかかるので、まず足の指を伸ばすことを優先させましょう。

足の指が伸びない人は、タオルギャザーではなく先ほど紹介したドーミングをやりましょう。

ダンサー体型を目指す筋トレ・体幹トレ

ダンサーのような軽い身体、柔軟性、芯のある機能的な筋肉をつくる基本は、自体重トレーニング・体幹トレーニングです。ケガしづらく、自分の身体に合った筋肉がついていきます。

自体重トレーニングは、継続しやすいプリズナートレーニングがオススメです。

2,200円ほど。

身体づくりの知識をつけ、効率的かつ自分独自のメニューを作っていきましょう。

kazu

今回は「床反力とMP関節」についてでした。
ありがとうございました。

ダンサーのような身体を目指すトレーニング情報はこちらにまとめています。