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アニメ「舟を編む」のみどころは?
前半はどんな話?
動画は見られる?

「舟を編む」は本を読んでいるような気分になるアニメです。落ち着いている作品ですが、うちに秘めた情熱をたっぷり感じることができます。

言葉は日常でたくさん使っているはずなのに、果たして「言葉」を理解しているのか…。言葉って不思議です。

記事を書いているのは…

元劇団四季、テーマパークダンサー。社割で映画が1,000円で観られたときは毎週劇場へ行っていました。最近はネットで映画をたっぷり。

kazu

今回はアニメ「舟を編む」第1話~第3話までを深堀りしてご紹介していきます。最後には公式の動画(第1話~第5話のダイジェスト)もご紹介します。

※3分ほどで読み終わる記事です。

映画版もイイけど、アニメ版もイイ

『舟を編む』は三浦しをん原作の小説です。

2009年~2011年ファッション雑誌『CLASSY.』に連載されていたものが、2011年に単行本として発売。そして2012年に本屋大賞を受賞しています。

また、2013年に映画化、2016年にアニメ化されています。映画もよかったですが、どうしても時間的制約があります。その点、アニメは11話あるので細部までしっかりと描かれています。

アニメについてはこちらの記事で紹介しています。

「舟を編む」

1995年。玄武書房の辞書編集部。

主な登場人物

【辞書編集部】
主任:荒木公平
編集部員:西岡正志
契約社員:佐々木かおる
監修:松本朋佑ともすけ教授

玄武書房の営業:馬締まじめ光也

辞書編集部は、主任の荒木公平、編集部員の西岡正志、契約社員の女性の佐々木さんの3人しかいない。ここに監修の松本教授が加わり4人で新たな辞書「大渡海」をつくっている。しかし、荒木の定年がせまり後継者を探さなければいけない。

「舟を編む」各話のタイトル

第一話:茫洋ぼうよう・・・ひろびろとしている(目当てがつかない)
第二話:逢着ほうちゃく・・・でくわすこと
第三話:恋
第四話:漸進ぜんしん・・・順を追って着実に進むこと
第五話:揺蕩うたゆたう・・・気持ちが定まらず決めかねる
第六話:共振・・・振動が重なることで振動の幅が大きくなる
第七話:信頼
第八話:編む
第九話:血潮ちしお・・・(流れ出る)血。比喩的に、情熱。
第十話:矜持きょうじ・・・プライド。(きんじとも読む)
最終回:ともしび・・・世を照らすもの

【第1話:茫洋】のあらすじ

(アマゾンプライムより)

本屋でぶらぶらしている辞書編集部の西岡。そこで不器用に営業している馬締を目にする。同じ会社であることを知り、店員に謝罪し、馬締を追いかけ話をする。そこで「空気を読め」とアドバイスをすると、突然馬締が「空気」という言葉の定義を話しはじめる。

馬締は営業部に所属しているが、完全に行き詰まっている。

一方の荒木は玄武書房内で辞書編集部に必要な人材を探し回っている。しかし、みんな辞書編集部には行きたがらない。荒木も感づいているが、辞書編集部は日陰の存在である。辞書編集部は玄武書房の別館にあり、少し奥まった場所に位置していることからもよくわかる。

そんなとき西岡が馬締の話を荒木にする。荒木はいてもたってもいられず、馬締を探しに営業部に行く。そこで、荒木は人に聞かずとも馬締が誰かわかってしまう。

辞書編集者を探すポイント

「気長で細かい作業をいとわず、
言葉に耽溺し、しかし溺れきらず、
広い視野をも併せ持つ。」

木は「右」の説明を求める。

馬締が「右」を説明する前、水を得た魚のように表情がガラッと変わる。

そして、辞書の適任者が馬締だと確信する。

【第1話の感想】

一番最初のシーンで荒木と松本先生が辞書との出会いを話します。

「エッチな言葉を引くというところから始まった。」

いい導入だな~、と最初から高感度が高いです。

そして辞書のタイトルが明らかになります。それが「大渡海」。素敵な名前です。

最後にこんな説明が…。

「言葉の海を前に佇む人の、心を、想いを運ぶために、
ぼくたちは舟を編む
言葉の海を渡る大渡海という舟を」

1話の感想はこちらでも紹介しています。

ひとつ気になるのは、馬締くんを誰が採用したのか…。非常に気になります。コミュニケーションを取るのも下手だし、営業に配属されているし…。どの神の動きがあって、馬締くんが採用されたのか。

そして、馬締くんは猫の名前を「さん」づけにします。

癒やされます。

【第2話:逢着】のあらすじ

(アマゾンプライムより)

中華料理屋で馬締の歓迎会がおこなわれている。それぞれの辞書との出会いを披露する。そして「大渡海」への想いを話す。

そして、荒木から馬締へ辞書の仕事の引き継ぎが行われる。「大渡海」の完成まで少なくとも10年かかることが伝えられる。

荒木は馬締が辞書づくりに適任であることをさらに確信していた。一方の馬締は、辞書編集の仕事が自分に合っていると思いつつ不安もある。大家さんに不安をぶつける。今までの営業はひとりでする仕事だった。しかし、辞書づくりはチームメンバーと一緒に協力していく必要がある…。

その夜、猫のトラさんを探しにベランダに出た馬締。その時、月夜に照らされた香具矢かぐやと出会う。

【第2話の感想】

中華料理屋のシーン。映画版には出てきません。

めがね

映画版で中華料理屋のシーンがないことにガックリでした…。

本で読んだとき、中華料理屋がとても印象に残っていました。アニメで出てきてくれてとても嬉しかったです。しかも僕のイメージ通りの中華料理屋で、嬉しさ倍増です。

飲み会でも不器用な馬締くん。西岡さんと並ぶとさらに際立ちます。

そんな中、馬締くんが通勤時間のエスカレーターに乗る人たちについて語ります。エスカレーターに乗る人たちの動きが美しい…。まるで誰かに操られているかのように、全員が美しくエスカレーターに入っていく…。

この話の設定は、1995年です。当時スマホはありません。そのため歩きスマホもなく、さらに美しかったかもしれないです。

アニメの中で僕が美しいと思ったのが、「言葉」を表現する映像です。ぜひアニメで確かめてみてください。

そして西岡さんにとって試練がおとずれます。荒木さんと馬締くんのやりとりをたまたま聞いてしまう西岡さん…。

本来なら西岡さんにかけられるべき言葉が馬締くんに与えられます。この時の西岡さんを思うと胸を締め付けられました。そもそもは西岡さんが辞書づくりに真剣さを出していなかったことに原因はあります。そう思うと自業自得なんですが、天職を見つけた馬締くんと、なぜここにいるのかイマイチわからない西岡さん…。

とはいえ、周りのみんなが西岡さんのことをわかっていないわけではありません。評価はちゃんとされています。ですが、馬締くんの方が適任なのです。

これをどう捉えるかで、作品の見方がガラッと変わるんじゃないかな、と思います。

最終シーン、香具矢さんとの出会いは月明かりのもと。かぐや姫のようで、大きな月との対比が素敵でした。

【第3話:恋】のあらすじ

(アマゾンプライムより)

月夜に佇む香具矢。馬締にとって人生で初めての恋。

香具矢は大家さんの孫。板前の修業のため同居することになる。馬締は緊張で一言も話すことができない。

なんだかんだいって世話好きな西岡。西岡はとにかく鋭い。

馬締が恋をしていることにすぐに気づいてしまう。その流れから馬締の恋愛話になり、香具矢の店へ行くことに。

もともと西岡は馬締のまじめな態度に好感を持っている。しかも馬締くんの辞書づくりの能力は、認めざるを得ない。それに加え、恋愛話で西岡と馬締の仲が深まっていく。

最後、「大渡海」の出版が中止になるかもしれないという話を西岡が聞いてしまう…。

【第3話の感想】

馬締くんと西岡さんがいいコンビネーションを発揮しはじめる回です。全話の中で、一番好きな回です。

コミュニケーションを苦手とする馬締くんが変わりはじめ、要領のいい西岡さんが真剣に仕事と向き合いはじめます。

タイプがあまりにも違うふたり。言葉をたくさん知っていてもそれをうまく使いこなせない馬締くん。対象的に言葉回しがうまい西岡さん。プライベートでは決して交わらないふたりが一緒になることで不確定な成長につながります。

このふたりのやりとりがとてもイイ。西岡さんのおちゃらけさが行き過ぎているとの感想もありましたが、僕はすごく好きでした。

そして、辞書づくりに関し松本先生がとてもおもしろいことをいいます。

実は辞書をつくっている人は空想で言葉を定義している場合が多い、ということらしいです。実体験があればもちろんいいけれど、実体験がなくても実はできてしまうそう。

この言葉を聞いた馬締くんは、西岡さんの言葉の感覚を取り入れたいとさらに思うようになったんじゃないか、と思います。

辞書づくりとはきっと人間にとってかなり重要な仕事です。言葉を話すのは人間だけ。その助けとなるのが辞書です。おもしろいのが、辞書づくりの最適任者である馬締くんは実生活で言葉をうまく使うことができない。

人生の不思議さを感じてしまうのでした…。

第1話~第5話のダイジェスト動画

第3話まで紹介しましたが、第5話までのダイジェスト動画があります。ネタバレもありますが、気になる場合はぜひどうぞ。

作画がとてもキレイで、魅力にあふれています。

賛否両論のエピソードも

ちなみに8話目のエピソードでは驚きの展開が待っています。ネタバレせずに言うと、僕はもともと小説で呼んでいたので違和感がありませんでした。

ですが、驚いた人が多いようです。ぜひご自身で確かめてみてください。

素敵な作品です。

kazu

今回はアニメ「舟を編む」のご紹介でした。 ぜひぜひチェックしてみてください。
ありがとうございました。