『一億人の英文法』で挫折した人必見:YouTuberがっちゃん動画を「予習」に使う活用法
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この記事からわかる3つのポイント
  • がっちゃん動画と『一億人の英文法』の深い繋がり:この2つを組み合わせる理由。
  • 挫折しない「黄金サイクル」:700ページの重厚な文法書を、「動画 ⇒ 本 ⇒ 演習」のステップで攻略。
  • 「話せる力」に変える音読のコツ:感情を乗せた音読で生きた演習法を知る。

YouTubeで英語コンテンツを発信し、人気を誇る「がっちゃん」。とても見やすく親しみやすい動画ですが、分析すると、人気文法書の『一億人の英文法』と驚くほど共通点があります。

どちらも、学校英語のような「ルール暗記」ではなく、ネイティブの「心」や「イメージ」を重視した、画期的なアプローチをとっています。

今回は、YouTuber がっちゃんの英語解説動画と『一億人の英文法』を組み合わせることで、話せる英語を身につけるための具体的な活用法を解説します。

記事を書いているのは……

5,000回以上の舞台経験を持つダンサー。ダンス留学のためTOEFL 80点を突破し、アメリカの大学へ。帰国後は5年以上にわたり、大学生のTOEICや留学指導を行ってきました(TOEIC 905点)。

※ 3分ほどで読み終わります。

がっちゃん動画:実は「中上級者」向け

英語学習YouTuberとして人気の「がっちゃん」。文字とイラストだけのシンプルな画面構成ながら、知識がすんなりと入ってくる解説です。何よりコミカルで面白く、エンターテインメントとして楽しみながら学べます。

一般的にがっちゃんさんの動画は、学校英語で挫折した「初心者向け」として知られています。

しかし、長年英語を指導してきた立場から見ると、「本当の価値がわかるのは、中上級者ではないか」と感じています。

注意点:映像の「わかりやすさ」に潜む落とし穴

がっちゃんの動画は解説が鮮やかなため、見ただけで「分かった!」という感覚になります。

しかし、動画で得た知識はすぐに抜け落ちてしまいます。知識を定着させるには「演習」が必要で、動画内にはありません。そのため、初心者の方が動画だけを頼りにすると、実力が積み上がりにくいという落とし穴があります。

なぜ「中上級者」にオススメか

むしろ、ある程度の基礎がある中上級者が視聴すると、「上級者でも実は知らなかった本質」がポロポロと出てきます。

これまでバラバラだった知識が一つに繋がる感覚は、中級者以上にこそ味わえる醍醐味です。

※ちなみに、完全な初心者の方で、まずは基礎の基礎から固めたいという場合は「イングリッシュおさる」さんの動画も併せてチェックしてみるのがオススメです。

知識を定着させる方法

がっちゃんの動画は、個別のトピックを深掘りするスタイルがメインコンテンツです。そのため、動画で得た知識を自分の力にするためには、体系的にまとまった本などが不可欠です。

そこで、紹介したいのが『一億人の英文法』という大ヒット英文法書です。

実は、がっちゃんの動画と驚くほど共通したコンセプトを持ち、最強の相乗効果を生んでくれる文法書です。

現代の「イメージ英文法」の源流:『一億人の英文法』

大西泰斗・ポール・マクベイ共著の『一億人の英文法』。今、巷にあふれる「感覚的に英文法を理解する」という指導法の多くが、この本の影響を強く受けています。

2,000円ほど。

なぜこの本が学習教材の「標準」になったのか

かつての英文法は、パズルのように言葉を組み替える「解読(訳読)」が主流でした。そこに「ネイティブの心の動き」という概念を持ち込み、日本の英語教育に変化を起こしました。

「配置の言語」というルールの確立 「英語は場所が決まれば意味が決まる」というシンプルな思考法を一般化させました。
文法用語の徹底排除 「関係代名詞」などの難しい用語を使わず、話し言葉でネイティブの感覚を言語化しています。
圧倒的なイラスト数 概念を「絵」で伝えることで、文字だけでは不可能な「ニュアンスの理解」を可能にしました。

この本の「トガり」が、大人にアハ体験を与える

実はこの本、かなりトガっています。「学校英語の教え方はおかしい!」とハッキリ疑問を文章にしています。

だからこそ、学校でしっかり勉強した人ほど「あ、この文法ってそういうことだったのか!」という強烈なアハ体験が得られます。

ただし、約700ページという圧倒的なボリュームがあるため、初心者が読み進めるには気合が必要です。

がっちゃん動画との驚くべきシンクロ

実際にがっちゃんの動画を分析してみると、この『一億人の英文法』との共通点に驚かされます。

  • 本質的なテーマの一致:例えば「英語にも敬語がある」という話。大西先生もがっちゃんも、全く同じ視点でこの本質を解説しています。
  • イメージの共有:どちらも「イラスト」を使い、視覚的に脳へアプローチする方法が共通しています。

まずは、がっちゃんのこの動画を見てください。英語と日本語の「決定的な違い」が、わずか数分で腑に落ちるはずです。

おそらく、がっちゃんも大西先生も、英語の本質を突き詰めた結果、同じ「答え」に辿り着いた結果です。

だからこそ、がっちゃん動画で「感覚」を呼び起こし、『一億人の英文法』でそれを「体系化」する。この組み合わせは、学習効率を最大化させる力があります。

「動画 ⇒ 本 ⇒ 演習」:知識を定着させる黄金サイクル

『一億人の英文法』は間違いなく名著ですが、約700ページという圧倒的なボリュームが最大の壁になります。実際、英語を勉強したい友人にオススメしたくても、僕自身そのヘビーさに躊躇してしまうことがあります。

そんな壁を飛び越えさせてくれるのが、がっちゃんの動画です。

STEP 1:導入(ブースター)

がっちゃん動画で「心の壁」を壊す

まずは動画で概念をインストール。難しい用語を介さず「ネイティブの感覚」を笑いながら掴みます。これが、分厚い文法書を読み進めるための「最高の予習」になります。

STEP 2:本丸(メイン)

一億人の英文法で「体系化」する

動画で得た「感覚」を、文法書で「知識」へと昇華させます。700ページの網羅性を活かし、英語の配置ルールを体系的に整理。一生モノの基礎を構築する最も重要なフェーズです。

STEP 3:定着(仕上げ)

音読演習で「血肉化」させる

最後は声に出して、理解を「反射」に変えます。感情を込めた音読を繰り返すことで、覚えた文法を「話せる力」へと変えていきます。

僕が提案するのは、がっちゃんの動画を「一億人の英文法を読み解くための道具」として活用する方法です。この2つを組み合わせることで、一見遠回りに見えても、結果として「本質的な理解」への最短ルートを走ることができます。

個人的には、がっちゃんの動画をメインにするのではなく、『一億人の英文法』をメインに据え、動画をサポートとして活用する形を強くオススメします。

そして、仕上げに欠かせないのが「演習」です。「動画・本・演習」の3点セットで、知識を「使える力」に変えていきましょう。

目的別:2つの勉強パターン

「本を読み解く」というゴールは同じですが、性格や今のレベルに合わせて、進め方は2つのパターンがあります。

1:全体像から掴む「一気に予習」タイプ

『一億人の英文法』を開く前に、まずは英語の本質をざっくり把握したい方向けです。

▼ パターン①の流れ ▼

STEP 1

がっちゃんの主要動画を一気に視聴する

まずは「英語のイメージ」を脳内に作り上げます。

STEP 2

脳に地図がある状態で『一億人の英文法』を読み始める

動画が「地図」代わりになり、スラスラ読めるようになります。

STEP 3

読み終えたら、一気に演習(例文暗記)に取り組む

体系化した知識を、まとめてアウトプットへ繋げます。

このパターンのメリットは、本を読むスピードが格段に上がる点です。動画の内容によって文章に既視感があります。そのため、700ページが読みやすくなります。

2. 確実にモノにする「ステップ解説」タイプ

一歩ずつ、深く納得しながら進みたい方向けです。

STEP 1

『一億人の英文法』を順番に読む

STEP 2

その章に関連するがっちゃん動画を見て、イメージを深める

STEP 3

その箇所の演習を終えてから、次の章へ進む

本の内容を忘れないうちに動画で知識を強化するという流れです。理解が圧倒的に深まるため、着実に実力を積み上げたい方にオススメです。

独学でスピーキング力を鍛える:感情を込めた「音読」演習

演習とは、「実際に使われている英会話例文」の暗記を指します。

日本語訳を見て、何も見ずに英文をパッと暗唱できる状態が目標です。例文を覚えるときは、自分がその状況にいるかのようにしっかり感情を込め、発音を意識して音読することが、スピーキング力直結のポイントです。

なぜ「感情」を込める必要があるのか

例えば「fine」という単語を例に考えてみましょう。辞書を引けば、5つ以上の異なる意味が出てきます。しかし、この単語の本質はシンプルで、使い分けの鍵は「話し方(トーン)」にあります。

快活なトーンで 「I’m fine, thank you. And you?」
明るく表情豊かに言うことで、私たちがよく知るポジティブな「元気です」になります。
低いトーンで 「Fine…」
嫌そうな顔をして声のトーンを低く落とすことで、「わかったよ(もういいよ)」という皮肉交じりの表現に一変します。

このように英文を、感情と意味でリンクできれば、記憶に定着しやすくなります。

具体的な方法

例文を覚えるときは、以下のポイントを意識してください。

1

状況に入り込む

自分がその場面の当事者になったつもりで、感情を込める。

2

発音とトーンを意識

単語の発音だけでなく、感情を乗せた「声の響き」まで意識して音読する。

このステップを繰り返すと、覚えた文法が「知識」から「話す力」へ直結します。

感情を乗せる音読にぴったりの教材を2つご紹介します。

『一億人の英文法』CDブック

文法書『一億人の英文法』に対応した公式の音声教材です。重要例文がCD2枚に完全収録されていて、すべて暗記してしまえば、英語を話すための土台は完璧に整います。

1,500円ほど。

『NHKラジオ英会話 英文法パーフェクト講義』

大西さんが講師を務め、評価の高かった2018年度版「NHKラジオ英会話」を凝縮した一冊です。『一億人の英文法』と直接の関連本ではありませんが、メソッドが共通しているため練習教材として最高に使いやすいです。

それぞれ1,800円ほど。

こちらは音読教材としてだけでなく、演習問題も付いています。『一億人の英文法』ほど解説が重くないため、併用することでアウトプットの質が格段に上がります。

英語を「話す」ための戦略

具体的な目標時間を意識することで、学習効率は大きく変わります。

目標学習時間 累計200時間で基礎力卒業(最初の3ヶ月は勉強量を多めに取り組むと、その後伸びやすくなります。3ヶ月で200時間ということではありませんのでご安心を)
学習の黄金比率 インプット70%(リーディング・リスニング・文法・単語)
アウトプット30%(スピーキング・ライティング)
優先順位 英文法を最優先で終わらせ、単語学習は並行して進めます

達成するためのオススメの方法がこちらです。

AIで完結

「アドバイザー」と「会話相手」という、2つの役割をAIに任せ、最短距離で進みます。

  • 戦略:現在の実力診断、最適な教材(『一億人の英文法』など)の選定、無理のない学習スケジュールをAIに作成させます。
  • 実践(ChatGPT):24時間いつでも、覚えた例文をインプットする会話練習が可能です。圧倒的な発話量を確保し、対人でも物怖じしない「積極性」をスキルとして定着させます。
最新版|ChatGPTとGeminiどっちを使う?無料・有料プランの違いと、TOEIC905点が伝える活用方法

プロの力を借りる

「自分一人ではサボってしまう」「対人の緊張感を克服したい」場合は、プロに頼りましょう。ご自身に合ったスクール・先生を選んでください。

  • スパトレ:例えばスパトレです。無料体験で高精度のレベルチェックを受けることができます。また、スパトレを使用する場合もAIとの併用がオススメです。

「話すための英語」に関するさらに詳しい勉強法はこちらにまとめています。

話すための英語勉強法|日本人が変わる「英語×積極性」学習ロードマップ:相手を動かすプレゼン技術

以上、「YouTuberがっちゃん動画を予習に使う驚きの活用法」でした。どうもありがとうございました。