インナーマッスルって何?
体幹と何が違う?
インナーマッスルを鍛えるメリットは?
アウターマッスル、インナーマッスル、体幹トレーニング、この3つの言葉をしっかり覚えておくと筋トレがはかどります。
特にダンサーや機能的な筋肉を鍛えたい人にとってインナーマッスルは欠かせません。
元劇団四季、テーマパークダンサー。海外留学でダンスや身体づくりを学びました。ダンス、ヨガ、ピラティス、ジムにもかなり通いました

今回は「インナーマッスル、体幹、アウターマッスルの違いや鍛えるメリット」に関してです。
※3分ほどで読み終わります。
アウターマッスルとインナーマッスル
人間の筋肉はアウターマッスルとインナーマッスルの2種類に分けることができます。
・表層にある大きい筋肉
・骨を動かすことができる
・深層にある小さい筋肉
・骨を動かす力が弱い
・関節を微調整し、脊椎を安定させる
アウターマッスルを鍛えると、身体の見た目に変化が起こります。ムキムキの筋肉をつけるためにはアウターマッスルを鍛える必要があります。
それに対し、インナーマッスルをゴリゴリ鍛えるのは基本的に難しいです。かなり鍛えたとしても見た目の変化はほぼありません。
体幹とインナーマッスル
インナーマッスルと体幹は同じではありません。
インナーマッスルは全身にある深層筋(骨に近い部分にある筋肉)のことで、手や脚にも存在しています。
胴体部分:頭と手脚を除いた部分
体幹は胴体部分のインナーマッスルとアウターマッスルのことになります。
体幹トレーニングは、胴体部分のインナーマッスルとアウターマッスルを鍛えるトレーニングです。身体を安定させるために「胴体」を中心に鍛えていきます。
体幹に関してはこちらで詳しく紹介しています。
歩く、寝る、ヤンキー座りが基本姿勢だった人間。イスに座る生活がはじまってたったの200年。姿勢がどんどん崩れている人が続出中。人間本来のバランスに戻す体幹が入っている状態の解説です。
インナーマッスルはどうして重要?
例えば、現代人の大きな問題に「猫背」があります。スマホを前かがみで見ることで猫背の人が増えています。

猫背は具体的に何が問題なのでしょうか?
猫背の人は下図のように、頭が正常な位置よりも前にスライドしていると考えられます。
1cm頭が前にズレる=だいたい頭が1.8kg重くなる
このように頭が前にスライドすると、首への負担が強くなります。
首のインナーマッスル
首を固定するインナーマッスルは下記のようについています。
インナーマッスルはしっかりストレッチして、意識的にアゴを引き、かつ頭を後ろに引くと首の安定性が高まります。
筋紡錘
筋肉の中にある。筋肉の伸び縮みを繊細にコントロールするセンサー
この
親指(インナーマッスル)・・・16個/1g中
このようにインナーマッスルには筋紡錘が密集しています。筋紡錘が密集しているインナーマッスルはとても繊細に働きます。
肩こり
インナーマッスルに負担をかけると、身体が敏感に反応していきます。
首のインナーマッスルに負担がかかることで起きる不調が「肩こり」です。
首が前に出ているとインナーマッスルがつっぱり、筋肉が硬くなっていきます。すると肩が硬くなり、首がさらに前に出ます。こうして負のスパイラルが続いていきます……。
首を正しい位置に戻すと肩こりが治るということもあります。身体を正しい位置に戻すと血流が改善され、コリなどがスーッとなくなることも多いです。根本的なコリを解決するために首の位置を戻すことも大事です。
インナーマッスルを鍛えると身体にズレを起こしている部分を正常な位置に戻してくれる働きがあります。すると筋紡錘がしっかりと働き、身体の不調が少なくなります。
ダンスが硬くなる?
身体のズレはダンサーにとってかなりマイナスに働きます。首のインナーマッスルが硬くなると肩が硬くなり、結果的に腕が上がりにくくなります。
腕の可動域が狭くなると、腕で表現できる動きが制限されてしまいます。
ダンスにおいて可動域の広さは重要です。だからこそインナーマッスルをしっかりストレッチし、鍛えることで身体を正しい位置に戻すことができます。ダンスの動きがスムーズかつダイナミックになります。
インナーマッスルはどう鍛える?
インナーマッスルは体幹トレーニングで集中的に鍛えることができます。ただ、ふつうに筋トレしているだけでもアウターマッスルと連動して鍛えることができます。
体幹トレーニングと筋トレで大事なことは、正しいフォームで鍛えることです。
身体がズレた状態で鍛えてしまうと変な場所に筋肉がついてしまうことがあります。
特に日本人はおしりの筋肉が弱いと言われています。骨盤が歪んだ状態でトレーニングをしてしまうと必要のない部分に筋肉がつき太くなりやすいです。
どこに力を入れる?
以下4つの部位を意識すると安定します。
・骨盤底筋群(おしりの穴をキュッと締める感覚)
・おなか(おへそをおなかに引き込む感覚)
・首(あごを引き、頭を首の真上まで後ろに引く)
・前鋸筋(肩を下げ脇の下に力を入れる)
4つの部位に力を入れつつ、全身を空気でパンパンにするイメージで、圧力を外側に広げていきます。すると身体のズレなく正しい位置で効果的に鍛えることができるようになります。
この状態で筋トレするだけで姿勢はかなり改善されていきます。すると自然にインナーマッスルが強化されていきます。
インナーマッスルの誤解
インナーマッスルを鍛えることで得られるメリットはたくさんあります。ですが、誤解されがちな点があります。

・インナーマッスルを鍛えるだけで痩せやすくなる。
・インナーマッスルを鍛えるとケガの防止になる。
この2点は効果がそこまでないことがわかっています。
まず、痩せるためには食事管理と運動が必要です。
2つ目のケガの防止に関しては筋肉の柔らかさの方が重要です。インナーマッスルを鍛えることで筋肉のコリがなくなり柔らかくなる可能性は高いです。とはいえ、ストレッチをするほうがケガの防止になります。
ただし、インナーマッスルを鍛えることで得られる効果はたくさんあるので、日々のトレーニングに追加することをオススメです。
毎日鍛えてOK
体幹トレーニングは毎日おこなってOKです。
大きい筋肉をしっかり鍛えると回復するまでに48時間~72時間ほどかかることがあります。
これに対し体幹トレーニングで鍛える筋肉は24時間以内に回復します。
そのため、毎日トレーニングしても問題ありません。
ただし、いつもより疲れている、という感覚がある場合は休息してください。
ダンサー体型を目指す筋トレ・体幹トレ
ダンサーのような軽い身体、柔軟性、芯のある機能的な筋肉をつくる基本は、自体重トレーニング・体幹トレーニングです。ケガしづらく、自分の身体に合った筋肉がついていきます。
自体重トレーニングは、継続しやすいプリズナートレーニングがオススメです。
2,200円ほど。
1日10分、6種類の種目、10ステップ、3レベルに分かれている自体重トレーニングの囚人トレーニング。トレーニング内容を全部紹介しています。
身体づくりの知識をつけ、効率的かつ自分独自のメニューを作っていきましょう。

今回は「インナーマッスル、体幹、アウターマッスルの違い」についてでした。
ありがとうございました。
ダンサーのような身体を目指すトレーニング情報はこちらにまとめています。
ダンス上達のための身体の使い方、トレーニングの方法、体幹トレーニングについてまとめています。ピラティスやヨガもご紹介します。