ピラティスって身体にいいの?
男性でもできる?
どうして男性にオススメ?
多くのトップアスリートが取り入れているピラティス。ジムのスタジオレッスンでもよく見かけるようになりました。
ですが、参加しているのは女性ばかり……。
とはいえ、勇気を出して参加してみると新しい自分を見つけられるかもしれません。
元劇団四季、テーマパークダンサー。30分のショーから2時間の舞台まで出演回数は5,000回以上。ダンス、ヨガ、ピラティス、ジムにも20年ほど通っています
今回は「ピラティスを男性にオススメする5つの理由」です。
※3分ほどで読み終わります。
ピラティスの目的
ピラティスは「人間本来の身体の感覚を取り戻す」エクササイズです。
そもそもピラティスはリハビリ目的で始まりました。現在ではダンサー、とくにバレエダンサーのためのトレーニングとして広まり、身体の調整に使われています。
とくに体幹を入れるコツをつかむことができます。
現代の生活では身体の感覚がどんどん鈍くなっています。
体幹を感じるのはなかなか難しく、生きてきた年数分のクセが身体に染み付いているので、年を取るほど感覚をつかむのに時間がかかります。
マッサージいらず
ピラティスでは身体の正しい動かし方を学んでいきます。そのためピラティスのエクササイズは思った以上に頭を使います。
自分の身体に合った動かし方を覚え、うまく調整できるようになると、マッサージなどに通わずとも身体の調子が良くなっていきます。
ピラティスの効果
ピラティスは背骨と骨盤を中心としたエクササイズです。
さまざまな研究が行われている中でも、腰痛改善、呼吸改善、身体のバランスが整うという効果が大きいと思います。
1週間に1回でも継続することで効果が得られ、しかも老若男女できます。
ピラティスの歴史
「ピラティス」は、開発者であるドイツ人のジョゼフ・ピラティス(1883年-1977年)の名前が由来です。
93歳まで生きたジョゼフ。1977年のアメリカ人男性の平均寿命は79.5歳でした(CDC:アメリカ疾病予防管理センター調べ)。かなり長生きです。
もともと病弱だったジョゼフ。子供のころ、くる病(骨格異常)、リウマチ、喘息に悩まされていました。自分の健康をどうにかしようと動き出します。西洋医学・東洋医学を勉強し、いろいろなエクササイズを試した中でピラティスを開発していきます。
ピラティスは数あるエクササイズの中でヨガに大きな影響を受けています。
結果、ピラティスによってジョゼフは病気を克服し、長生きしました。
ピラティスが注目されたのは第1次世界大戦のときでした。戦争中の負傷兵を治すために取り入れられたのが、このピラティスでした。
自分の経験をもとにエクササイズを開発したジョゼフ。寝たきりだった負傷兵がピラティスを実践し、動けるまで回復します。
こうしてピラティスが評価されはじめます。
第1次世界大戦に流行したスペイン風邪(インフルエンザのこと)。ピラティスをしていた人たちは一切かからなかったという伝説が残っています(真偽は不明)。
ピラティスがアメリカへ
ジョゼフは母国ドイツと政治的な考えが合わなくなり1925年、ニューヨークに移り住みます。それまでは軍人たちに教えていたジョゼフですが、アメリカではエンターテイメント業界の人達に教えるようになります。
とくにダンサーからピラティスが注目されました。
ケガをしてしまったダンサーがピラティスを行うことで現役に復帰できた、という事例が相次ぎます。
長友佑都選手の影響
日本では長友さんの体幹トレーニングでピラティスに注目が一気に集まりました。
スポーツ界のトップアスリートたちがピラティスを実践するようになり、男性にも知られるようになりました。
ちなみに体幹トレーニングとの共通点も多いです。
1,100円ほど。今でも売れている本です。
男性にピラティスがオススメな理由
ピラティスをすると、インナーマッスル強化、体幹の向上、姿勢改善、柔軟性の向上、バランス感覚アップ、腰痛改善が期待できます。
背骨をよく動かすので、血流改善、自律神経が整ったり、精神的にも良い影響がある人も多いです。
あとは呼吸機能が改善する人も多いとの研究も出ています。
つまり、身体能力が向上します。
1:身体を正しいポジションに調整
2:コアを鍛える
3:ケガ予防
4:荷物が少ない
5:男性でも肩身が狭くない
ピラティスをやっている男性は多くないので、レッスンでも目をかけてもらいやすく、今は狙い目だと思います。
1:身体を正しいポジションに調整
ピラティスをすると背骨を中心に骨が正しい位置に整えられます。
普段の生活で骨はどんどんズレていきます。左右対称の身体をしている人はとても珍しく、誰もがどこかにズレを起こしています。

そんなときマッサージや整体に頼ってしまう人も多いのではないでしょうか?
マッサージや整体は、ズレた身体の応急処置をしていきます。それに対しピラティスは根本的に身体を調整していきます。
正しい動きを身体に叩き込んでいくのがピラティスなので、頭で考えながら行っていきます。
そのためピラティスの動きを習得するとマッサージいらずになり、日々の生活がとても楽になります。
2:コアを鍛える
ピラティスのエクササイズは
ピラティスは腹筋の深層部や体幹を中心に、骨の近くにある細かい筋肉(インナーマッスル)を鍛えていきます。一方、ふつうの筋トレでは目に見える外側の筋肉(アウターマッスル)を鍛えていきます。
「筋トレしようぜ!」より
「【公式】公益社団法人 日本パワーリフティング協会.」より
ピラティスではとくに
胸の下から腰までを締めつけて細く見せるための補正用下着
腹横筋が弱いとおなかがポッコリ出やすくなってしまいます。いわゆる「ポッコリおなか」です。
腹横筋が鍛えられると内蔵が肋骨にスッキリおさまります。
女性から人気の理由がこの点です。ピラティスを集中的にトレーニングしても身体の外側に筋肉がつきすぎることはありません。
ピラティスの腹筋では、ウエストが過度に太くなることなく鍛えることができます。
柔軟性は必要?
ピラティスのレッスンでは柔軟性があると動きやすいですが、ちゃんと軽減する動きが考えられています。
そのため、身体が硬いからと諦める必要はありません。
むしろ身体の動かし方を理解することで、柔軟性がアップしていきます。
3:ケガ予防
骨が正しい位置にあると「ケガをしにくい」という研究もでていて、世界中の大学で研究されています。アメリカの雑誌「TIME」でピラティスの科学的根拠を示す記事が紹介されています。
骨が本来の位置に調整されると、自分で身体をコントロールすることが楽になります。
骨が調整されるだけで体重が減っていくという研究もあります。
4:荷物が少ない
レッスンに通う際、かなり身軽です。
・Tシャツ
・トレーニングパンツ
・タオル
・飲み物
荷物はこれだけでOKで、裸足でトレーニングするので靴も要りません。
荷物が少ないので仕事帰りでも気軽に通うことができます。
5:男性でも肩身が狭くない
ピラティスのレッスンは女性がかなり多いです。男性が通えるスタジオでさえ、100%女性ということもあります。
ですが、女性専用のスタジオを除き、男性を歓迎する姿勢のスタジオがほとんどです。
特に最近は男性会員をもっと増やそうとするピラティススタジオが多いので、なおさら男性が利用しやすくなっています。
しかも男性に対しては、先生が気にかけてくれることも多いです。
ロッカーがゆったり使えるのも良いポイントです。
レッスン
ピラティスは「マットを使うレッスン」と「ピラティスマシーン」を使った2種類のレッスンがあります。
マットを使ったピラティスは大人数のグループレッスンのことが多く、ピラティスマシーンはひとりしか使えないのでマンツーマンレッスンや少人数のことが多いです。
最初はマットを使ったレッスンがオススメです。大きく動き回るわけではなく、マット1枚の範囲なので汗も飛び散ることはありません。
ジムのスタジオレッスンはマットを使ったピラティスがほとんどなので、まずはぜひレッスンに参加してみてください。
ここに注意
ピラティスは普段まったく意識していない深層にある筋肉を鍛えていきます。

これがとても難しい!
適当にやっているとまったく効果がなくなってしまう
youtubeには動画がたくさん上がっていますが、注意が必要です。
初心者の人ほど最初のうちに正しいポジションを習得することに力を入れましょう。
体験談
ちなみに、ぼくがはじめてピラティスを始めたのは15年前ほど。先生はすごく好きだったのですが、とにかく説明が長くて1時間のレッスンで5つしか動きをやらない、ということがありました。
そのときは1日ダンスのレッスンを6時間くらいしていたので、説明を聞きながら寝てしまったことも多々……。(笑)
先生も笑ってくれていました。
最初はかんたんな動きでさえ全然できませんでした。それでも自分の身体がよくなっているのがわかったので、レッスンに通い続けていました。
ピラティスのおかげでケガが本当に少なくなりました。そして寝つきがとても良かったと思います。
オススメの本
バレエダンサーも指導する菅原順二さん監修の本です。
1,400円ほど。
ピラティスの基本がつまっていて、とりあえずこれ一冊持っていれば、という本です。
ダンサー体型を目指す筋トレ・体幹トレ
ダンサーのような軽い身体、柔軟性、芯のある機能的な筋肉をつくる基本は、自体重トレーニング・体幹トレーニングです。ケガしづらく、自分の身体に合った筋肉がついていきます。
中でもプリズナートレーニングがオススメです。
2,200円ほど。
1日10分、6種類の種目、10ステップ、3レベルに分かれている自体重トレーニングの囚人トレーニング。トレーニング内容を全部紹介しています。
身体づくりの知識をつけ、効率的かつ自分独自のメニューを作っていきましょう。

今回は「ピラティス」の紹介でした。
ありがとうございました。
ダンサーのような身体を目指すトレーニング情報はこちらにまとめています。
ダンス上達のための身体の使い方、トレーニングの方法、体幹トレーニングについてまとめています。ピラティスやヨガもご紹介します。