ミュージカル映画「SING/シング」(2006年)吹替版|内容解説・曲目リスト
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ミュージカル映画『SING/シング』の内容は?
日本語版のキャストは?
印象に残ったシーンは?

「えっ!この人が声を担当しているの?」と驚かされる豪華な日本語吹替キャストが話題の映画『SING/シング』。その人気はとどまるところを知らず、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンには、映画の世界を再現したアトラクション「シング・オン・ツアー」が登場し、多くのファンを魅了しています。

​今回は、日本語版のあらすじ、豪華キャスト、使用された楽曲リストを紹介します。​

記事を書いているのは……

元劇団四季、テーマパークダンサー。映画に夢中だった頃は、毎週映画館に行っていました。最近はネットで映画をたっぷり。

※ 3分ほどで読み終わります。

「SING/シング」|あらすじ

動物たちが人間のように暮らす世界。倒産寸前の劇場を再建しようとするコアラの劇場支配人、バスター・ムーン。​かつては栄華を誇ったムーン劇場も客足が遠のき、閉鎖の危機に瀕していました。​劇場へ深い愛情を持つバスターは、再起を図るために歌のオーディションを開催することを決意します。

オーディションには、さまざまな背景を持つ動物たちが集まります。​ギャング一家に生まれながらも歌手を夢見るゴリラのジョニー、25匹の子ブタたちの育児に追われる主婦のロジータ、内気であがり症のゾウのミーナ、パンクロックを愛するヤマアラシのアッシュ、自己中心的なジャズミュージシャンのネズミのマイク、そして常に陽気でパーティー好きなブタのグンターなど、個性豊かな面々が集結します。彼らはそれぞれの悩みや葛藤を抱えながら、オーディションを通じて自分自身を見つめ直し、夢に向かって挑戦していきます。​バスターもまた、劇場再建のために奔走し、仲間たちとともに最高のステージを目指します。​

制作

監督:ガース・ジェニングス

日本語吹替版の制作スタッフ:

  • 翻訳: 桜井 裕子(さくらい ゆうこ)

  • 日本語歌詞監修: いしわたり 淳治(いしわたり じゅんじ)

  • 演出: 三間 雅文(みま まさふみ)

  • 音楽プロデューサー: 蔦谷 好位置(つたや こういち)

日本語吹替版の音楽プロデュースを担当した蔦谷好位置さんは、キャラクターの特徴やストーリーの流れを意識し、原曲の魅力を損なわずに日本の観客に伝わるよう工夫しています。また、日本語歌詞の監修を担当した、いしわたり淳治さんは、内容を崩さずに口を合わせることに細心の注意を払い、キャラクターに合わせた表現を盛り込む作業を行っています。

キャスト|キャラクター

『SING/シング』の日本語吹替版は豪華なキャストが集結していて、英語版とは全く違う魅力があります。

役名:英語版キャスト|日本版キャスト

バスター・ムーン:マシュー・マコノヒー|内村光良
ロジータ:リース・ウィザースプーン|坂本真綾
マイク:セス・マクファーレン|山寺宏一
アッシュ:スカーレット・ヨハンソン|長澤まさみ
エディ:ジョン・C・ライリー|宮野真守
ジョニー:タロン・エジャトン|大橋卓弥(スキマスイッチ)
ミーナ:トリー・ケリー|MISIA
ナナ・ヌードルマン:<声>ジェニファー・ソーンダース、<歌>ジェニファー・ハドソン| 大地真央
ミス・クローリー:ガース・ジェニングス|田中真弓
ビッグ・ダディ:ピーター・セラフィノウィッツ|石塚運昇
グンター:ニック・クロール|斎藤司
ランス:ベック・ベネット|谷山紀章
ボス熊:ジム・カミングス|三宅健太
ベティ:タラ・ストロング|水樹奈々

バスター・ムーン(コアラ)

劇場支配人であるバスター・ムーン。名前に「ムーン(月)」が含まれており、これは欧米文化で「狂気」を連想させることがあります。破天荒で情熱的な性格を象徴していると考えられます。 内村光良さんが起用され、その明るく前向きなキャラクターを見事に演じています。​

ロジータ(ブタ)

25匹の子ブタたちの母親であるロジータ。監督のガース・ジェニングスの妻がモデルとなっており、日常生活からインスピレーションを得て作られました。

マイク(ネズミ)

フランク・シナトラ風の歌唱スタイルを持つマイク。才能豊かでありながらも自己中心的な性格で、製作陣は観客が彼を嫌う可能性があることを認識していましたが、キャラクターの変更は行われませんでした。

ミーナ(ゾウ)

内気で極度のあがり症なティーンエイジャーのミーナ。あがり症のキャラクターは一番大きな動物であるべきだと考えられたためです。歌手のMISIAさんが担当。声優初挑戦ながら、その豊かな表現力でミーナの繊細な感情を伝えています。​

アッシュ(ヤマアラシ)

パンクロックを愛するティーンエイジャーのアッシュトゲトゲした外見は、反抗的で独立心の強い性格を象徴しています。女優の長澤まさみさんが抜擢され、力強い歌声と演技でキャラクターに生命を吹き込んでいます。

ジョニー(ゴリラ)

ギャングのボスを父に持つジョニー。大柄な体格でありながら優しい心を持つギャップ。音楽への情熱と家族の期待との間で葛藤する姿を表現しています。スキマスイッチの大橋卓弥さんが担当。​情感豊かな歌唱と演技が、ジョニーの葛藤と成長をリアルに描き出しています。

グンター(ブタ)

陽気で自信満々なダンサーであるグンター。明るい性格でロジータの才能を引き出す役割を果たしています。

ミス・クローリー(トカゲ)

バスターの秘書であるミス・クローリー。おっちょこちょいな性格と独特の外見が、物語にユーモアを加えています。

これらのキャスト陣の熱演と、全編にわたる60曲以上の世界的ヒットソングが融合しています。

キャストに注目

スキマスイッチの大橋卓弥さんとMISIAさんの存在感が際立っています。2人とも歌手として高い評価を受けていますが、今作では演技にも挑戦。その才能を遺憾なく発揮しています。MISIAさんは​声優初挑戦ながら、その繊細で美しい声質がキャラクターに深みを与えています。普段のパワフルなボーカルとは異なる一面が垣間見え、作品に新たな魅力を添えています。​

特に大橋さんの自然な演技はキャラクターと見事にマッチしており、歌唱シーンに入るまで彼が声を担当していることに気づかないほどでした。こちらの動画は​劇中で歌うサム・スミスの「Stay With Me」です。このシーンは短いながらも、大橋さんの歌唱力が際立ち、強い印象を残します。

自然な演技を追求するため、監督の指示により役作りを過度に行わず、直感的にアプローチしています。​歌手としてブースに入りマイクの前に立つという作業は、声優としての収録と共通しています。この経験が演技に活かされ、自然なだけでなく、歌唱シーンは圧巻です。

ジョニーはギャング一家に生まれながらも歌手を目指す青年で、家族からその夢を反対されるという背景を持っています。​この点は大橋さん自身の経験と重なる部分があります。音楽活動を始めて上京する際、両親から反対を受けていました。​東京で音楽活動を続ける中、父親から「音楽活動を切り上げて帰ってこい」「いつまでやっているんだ」と言われていました。だからこそ、ジョニーに自身の気持ちを重ねて演じたと語っています。​劇中では、歌に打ち込むジョニーが父親の愛を感じる場面があります。大橋さんも活動する中、母親から「お父さん、いつも車で卓弥の曲しか聴いていないよ」と伝えられます。嬉しさのあまり涙が出そうになったと明かしています。​

オーディションシーン

序盤では、劇場支配人バスター・ムーンが再起を図るためにオーディションを開催します。キャラクターたちの多様な個性と背景を垣間見ることができ、物語の序盤から観客を惹きつける要素となっています。​

​多くの応募者の中から、バスターの主観的な判断で7名が選ばれます。​この選考過程ですが、オーディションは実力だけでなく、タイミングや運も重要であることが示されています。​特に、ジョニーが合格するシーンは、その要素が巧みに表現されており、「なるほど」と思わされました。​

名曲オンパレード

フルで使用されているわけではないですが、名曲のオンパレードです。楽曲は、物語の進行やキャラクターの心情に合わせて巧みに配置され、作品全体の魅力を高めています。

登場順
  • ビートルズ「Golden Slumbers」

  • スペンサー・デイヴィス・グループ「Gimme Some Lovin’」

  • ゾンビーズ「The Way I Feel Inside」

  • ケイティ・ペリー「Firework」

  • デイヴ・ブルーベック・カルテット「Take Five」

  • ジェリー・ラファティー「Baker Street」

  • ビヨンセ「Crazy in Love」

  • レディー・ガガ「Bad Romance」

  • ヴァン・ヘイレン「Jump」

  • シール「Kiss From A Rose」

  • きゃりーぱみゅぱみゅ「きらきらキラー」

  • ドノヴァン「I Love My Shirt」

  • ニッキー・ミナージュ「Anaconda」

  • ドリー・パートン「9 to 5」

  • クリストファー・クロス「Ride Like The Wind」

  • マイケル・ジャクソン「Ben」

  • サム・スミス「Stay With Me」

  • シーア「Chandelier」

  • フランク・シナトラ「Pennies From Heaven」

  • アントニオ・カルロス・ジョビン「Garota de Ipanema」

  • きゃりーぱみゅぱみゅ「にんじゃりばんばん」

  • ドレイク「Hold On, We’re Going Home」

  • キャット・スティーヴンス「The Wind」

  • バナナラマ「Venus」

  • カーリー・レイ・ジェプセン「Call Me Maybe」

  • ジョン・レジェンド「All Of Me」

  • シンディ・ローパー「True Colors」

  • ジプシー・キングス「Bamboleo」

  • ビートルズ「Carry That Weight」

  • ワム!「Wake Me Up Before You Go-Go」

  • ルチアーノ・パヴァロッティ「Nessun dorma」

  • レナード・コーエン「Hallelujah」

  • クイーン&デヴィッド・ボウイ「Under Pressure」

  • テイラー・スウィフト「Shake It Off」

  • エルトン・ジョン「I’m Still Standing」

  • スティーヴィー・ワンダー「Don’t You Worry ‘Bout a Thing」

  • スティーヴィー・ワンダー&アリアナ・グランデ「Faith」

1500円ほど。

DVD

DVD版は日本語キャスト、英語キャスト両方楽しめるのでオススメです。音楽、映像の完成度の高さ、そして展開が速い1時間50分。

英語版キャストに関してはこちらをどうぞ。

ミュージカル映画「SING/シング」英語版|内容解説・曲目リスト

今回は「SING/シング」日本語吹替版の紹介でした。

エンタメ作品に関してはこちらで紹介しています。ぜひご覧ください。