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身体を柔らかくする方法は?
男性でも柔らかくなる?
コツやポイントは?
僕は元々柔らかいタイプでしたが、プロダンサーになってからさらに柔らかくなりました。20歳を過ぎてからのことです。
子供のころの方が身体は柔らかくなりやすいですが、大人からでも柔らかくすることは可能です。
とはいえ戦略が必要で、僕自身、柔らかくなるために試行錯誤しました。
そこで見つけたのが「ストレッチの前にストレッチ」をする方法です。
元劇団四季、テーマパークダンサー。30分のショーから2時間の舞台まで出演回数は5,000回以上。ダンス、ヨガ(RYT200取得)、ピラティス、ジムにも20年ほど通っています。
今回は「ストレッチのためのストレッチで柔らかくなる方法」についてです。
※3分ほどで読み終わります。
ストレッチのためのストレッチ
あまり身体を動かしていない人ほど「ストレッチの前に準備」をするのがおススメです。
ストレッチの前にストレッチするなんて馬鹿らしい……、と思うかもしれないですが僕は大プッシュします。
・動的ストレッチ
・筋膜リリース
・軽くマッサージ
目的に合わせてどれかをやってみてください。
リセットしてからストレッチ
筋肉は温めずにストレッチをすると身体がビックリして逆に硬くなってしまうことがあります。
筋肉が冷えた状態でストレッチをすると、身体が「防御反応」を示します。
防御反応とは、骨や内蔵を守るために筋肉が硬くなる反応です。これはマッサージの揉み返しと似ています。
グイグイやり過ぎると、ストレッチだけで筋肉痛が起きてしまいます。しかし、柔軟性を高めるためには少し負荷をかけてストレッチする必要があります。
ステップ1:本来の可動域まで
自分自身の可動域いっぱいまでストレッチします。
このとき行うのが「動的ストレッチ」「筋膜リリース」「マッサージ」です。
この3つのうちどれかを行うと身体が温まり、かつ可動域いっぱいまでストレッチすることができます。
この次に負荷をかけたストレッチをすると効率がアップします。
1:「動的ストレッチ」
筋肉と関節を動かしながら行うストレッチ。心拍数や血流を増加させ身体を温める。パフォーマンスの向上やケガの防止を目的とし、可動域を限界まで広げる。はずみや反動を使うこともある。
動的ストレッチの中から、ストレッチ効果が増す「相反抑制ストレッチ(ダイナミックストレッチ)」を利用します。
相反抑制とは、「片側が緩むともう片側が伸びる」という身体の作用のことです。
力こぶをつくると腕の上側(上腕二頭筋)の筋肉が縮みます。実はこのとき裏側の筋肉が伸びています。
伸ばしたい部位の反対側にある筋肉(
動的ストレッチは反動を使って身体を動かすイメージがありますが、これはバリスティックストレッチと呼ばれます。
相反抑制ストレッチ(ダイナミックストレッチ)はこちらをどうぞ。
2:「筋膜リリース」
筋膜リリースは、筋膜の
筋膜とは筋肉、骨、内臓器官、血管、神経を包んでいる膜で、身体全体にはりめぐらされています。全身をクモの巣状に覆っていて、大きな1枚の布のようになっていると考えられています。
同じ姿勢を取り続けていたり、無理な姿勢だったり、ぶつけたり、炎症を起こすと、筋膜は硬くなり縮みます。すると全身の筋膜が引っ張られ、本来きれいに広がっている筋膜にヨレが出てきてしまいます。
このヨレが
癒着してしまうと筋肉が硬くなり、コリや痛みにつながります。
ストレッチ前に癒着をほぐすのはかなり有効です。
筋膜リリースは自分の手だけで行うのはなかなか難しいので、道具を使っていきます。代表的なものがフォームローラーです。
固くなっている部位をコロコロしていきます。1部位20秒ほどで、長くても90秒にしましょう。
首、肩甲骨、胸、おしり、太もも、ふっくらはぎの周辺をほぐしましょう。
フォームローラーの決定版ともいえる商品です。
コスパの高い商品です。
3:「マッサージ」
最後がマッサージです。
マッサージも自分の手だけでやるのはなかなか難しいので、アイテムを使っていきます。
とくにマッサージガンは細かく振動させることができるので、マッサージだけでなく筋膜リリースすることができます。
自分でかんたんにできるにもかかわらず、全身を脱力できるので、筋肉がリラックスした状態でほぐすことができます。
コンパクトで軽量です。
ステップ2:静的ストレッチ
ここから可動域を広げる静的ストレッチをしていきます。
身体をじっくり伸ばすストレッチで、可動域を広めることを目的とする。身体をクールダウンしたり、リラックスさせる効果もある。
1部位は30秒です。
1:15秒間じっくりと伸ばしていき、自分の限界まで伸ばす
2:15秒間さらに少しだけ負荷をかける
ストレッチは毎日おこなうのが理想です。もし1回忘れたとしても、翌日に2回やれば取り戻すことができます。
初心者の人はストレッチの種類が少なくて問題ありません。まずは「足首伸ばし」「前屈」「左右の開脚」「前後開脚」「側屈」「背中を反る」「肩周り」をやりましょう。
1,000円ほど。初心者の方にオススメの本です
慣れている人は15分~30分以内に終わるよう自分でプログラムをつくってみましょう。ちなみに毎日同じメニューでもまったく問題ありません。
呼吸
深い呼吸をするとストレッチの効率を上げることができます。
これは筋肉の特性が関係しています。
色素タンパク質「ミオグロビン」は酸素を貯蔵する役割を持ちます。ミオグロビンは赤色のため、ミオグロビンが多く含まれる赤筋は赤く見え、少ない白筋は白く見えます。
白身の魚と、赤身の魚で考えるとわかりやすいです。海にいる回遊魚は持久力が必要のため赤身魚、一方の白身魚は餌を捕まえたり・敵から逃げるために瞬発力が必要です。
ストレッチで伸ばす筋肉は赤筋にフォーカスしています。そのため深い呼吸で筋肉が柔らかくなっていきます。
また、呼吸は鼻呼吸がオススメです。
食事
柔軟性のためには食事も重要です。
筋肉、靭帯、腱には、コラーゲンとエラスチンが欠かせません。
コラーゲン
筋肉、腱、靭帯の弾性をキープするためにコラーゲンが必要です。
加齢でコラーゲンは減少してしまうため、歳をとると身体が硬くなります。ケガでもコラーゲンの分泌が減少するため柔軟性が弱くなります。
オススメ食材:豚足、鶏の皮、手羽先、軟骨、豚バラ肉、エイヒレ、魚の皮、うなぎ、カレイ、エビ、ゼラチン
エラスチン
コラーゲンをつなぐ役割をするのがエラスチンです。エラスチンが多いと柔軟性と弾力性が高くなります。エラスチンも加齢とともに減少していきます。
オススメ食材:コラーゲンと同様の食材、かつお、小魚
サプリメントもオススメです。
2,000円ほど
ダンサー体型を目指す筋トレ・体幹トレ
ダンサーのような軽い身体、柔軟性、芯のある機能的な筋肉をつくる基本は、自体重トレーニング・体幹トレーニングです。ケガしづらく、自分の身体に合った筋肉がついていきます。
自体重トレーニングは、継続しやすいプリズナートレーニングがオススメです。
2,200円ほど。
1日10分、6種類の種目、10ステップ、3レベルに分かれている自体重トレーニングの囚人トレーニング。トレーニング内容を全部紹介しています。
オンラインレッスン
ルーティーンを作るためにプロを利用するのもオススメです。オンラインレッスンはコスパがかなりよく、一流の先生かつ、内容のクオリティが高いです。
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身体づくりの知識をつけ、効率的かつ自分独自のメニューを作っていきましょう。

今回は「ストレッチのためのストレッチで柔軟性を向上する方法」についてでした。
ありがとうございました。
ダンス上達のための身体の使い方、トレーニングの方法、体幹トレーニングについてまとめています。ピラティスやヨガもご紹介します。