体幹トレーニングが流行っているけど、体幹ってそもそも何?
体幹の感覚をつかむには?
体幹を鍛えるトレーニングは?
体幹がしっかりしているとスポーツや踊りでパフォーマンスが向上します。
体幹トレーニングが流行っているので、エクササイズを取り入れている人も多いのではないでしょうか。
ですが、体幹をしっかり理解せずにトレーニングを行っていると効果が半減してしまいます。
元劇団四季、テーマパークダンサー。30分のショーから2時間の舞台まで出演回数は5,000回以上。ダンス、ヨガ、ピラティス、ジムにも20年ほど通っています
今回は一言では説明できない「体幹」についてです。
※3分ほどで読み終わります。
体幹って何?
ダンスを踊るときに大事な「体幹」。
体幹に関してはこちらで紹介しています。
歩く、寝る、ヤンキー座りが基本姿勢だった人間。イスに座る生活がはじまってたったの200年。姿勢がどんどん崩れている人が続出中。人間本来のバランスに戻す体幹が入っている状態の解説です。
バレエレッスンでの疑問
マリインスキー・バレエに所属する石井久美子さんは、バレエのトレーニングをアスリート的にアプローチし、youtubeで動画をアップしています。

僕はバレエのレッスンを20年ほどやっていますが、いまだにいろいろ疑問があります。
例えば、
「引き上げって?」
「土踏まずを上げる?」
「つま先を丸めない?」
こんな感じの疑問がポンポン出てきます。石井久美子さんの「体幹」談義の動画を見た時に多くの答えを見つけることができました。
120分の動画
僕は楽しく聞きましたが、120分は長いと思います。けっこうダラーッとした対談なので途中で離脱した人も多いかもしれません。動画はこちらからどうぞ。
すごく勉強になる映像なので、この内容を僕なりにまとめていきます。
体幹は一言では話せない
石井久美子さんは「2時間かけてようやく体幹を説明できた」と言っています。
体幹とは、体全体に圧力がかかっている状態で、足裏から体全体までつながる力。誰かに押されたときに耐える力ともいえ、とても感覚的なもの。
ピラティスがヒントに
ピラティスをやってみるとかなり体幹をかなり感じやすいと思います。ピラティスはそもそもダンサーのためのトレーニングとして開発されました。
ピラティスの歴史、創始者の紹介。日常生活が楽になり、ケガ予防、レッスンに参加しやすく、荷物が少なくてすみ、男性でも肩身が狭くないです。
ピラティスで感覚をつかんだらすぐにダンスに適用することが重要です。
ウォーミングアップで体幹が入っている状態を作ることを目指します。
そのためにピラティスをダンスにつなげるトレーニングを繰り返しやることが大事です。
体幹とインナーマッスルの違い
インナーマッスルとは骨に近い筋肉のことで、骨と骨をつなぐ細かい筋肉のことです。
体幹は手足を除いた胴体の部分です。体幹トレーニングとは、身体全体に圧力をかけるトレーニングのことをいいます。
胴体部分の筋肉を鍛えるので、アウターマッスル、インナーマッスルを同時に鍛えます。
インナーマッスルを鍛えるメリットをご紹介しています。身体を正しい位置に戻し、キープします。そして誤解されがちな効果に関しても解説しています。
バーレッスンはウォーミングアップではない
バレエのレッスンで一番最初に出てくるプリエ。
ただの屈伸運動になりがちですが、しっかりと体幹を鍛えることができます。
バーレッスンを準備運動と捉えるのではなく、最初から集中力を持ってトレーニングすると、体幹トレーニングも同時に行うことができます。
そのためにはウォーミングアップがとにかく大事です。
バーレッスン前に体幹をしっかり意識し、腹圧、体幹、床反力、足裏の感覚がわかるようなルーティーンを作るべきです。
MP関節とカカトを押すことで、土踏まずがアップします。クッション性、バネが強化され、どのスポーツでもパフォーマンスアップにつながります。ケガもしにくくなります。石井久美子さんの動画もご紹介。
バーレッスンが終わる頃にカラダが出来上がるというのは、バーレッスンの時間をムダにしているかもしれません。
体幹の感覚は自分でみつける
石井久美子さん、菅原順二さんのような指導的立場の人でさえ、ポイントは伝えられるけど体幹の感覚そのものは伝えられないと語っています。
やはり自分で見つけるしかありません。
正しい知識を身につけ、とにかく試してみる!
手を伸ばして天井がつく方は一度試してみてほしいのですが、天井を両手で押しながら、腹圧を高め、MP関節と踵を押してみるとかなり体幹を感じることができます。
手を離した場合も同じように圧力を地面にかけ続けていくことが重要になってきます。立っている状態で体幹がしっかり入った状態の腹圧のイメージを維持し、重力をいかにコントロールするか常に考えていきましょう。
もしわからない場合は、集中力が足りないかもしれません。とにかくたくさんやることが大事です。
トレーナーさんを雇うのも手ですが、自分で考えることを忘れないようにしましょう。トレーナーさんがいれば、客観的な視点が手に入ります。
とはいえ、上手になりたいなら自分で責任を持ってやることが大事です。
体幹の感覚が難しいのは、人と自分の感覚が違うため、他の人に役立つアドバイスが自分に役立つとは限らないという点です。
足の裏を鍛えるといろいろな問題が解決されるかも
カラダがうまく使えない原因として、足の裏を使えていない可能性がある、と指摘しています。
バレエではジャンプなどの大技が欠かせません。ジャンプするためには、床を押さなければ上に飛ぶことができません。
母指球だけでなく、親指から小指までMP関節を押す。そして踵も一緒に押す。
足裏を鍛えるのを最優先にするのがオススメとのことです。というのも、バレエでは足裏を鍛えることが、根本的な身体改善につながる可能性が高いからです。
その他のアドバイス
・レッスンが終わったらターンアウトで歩き続けない。(バレエダンサーは脚を開いたまま歩いている方が多いが、人に戻った方がいい。)
・腹圧(お腹を張ること)によって力が効率よく伝わるようになる。(例えばスーパーボールのように高反発な状態をつくります。)
・寸胴じゃないアスリートはいない。
・みんなでやっているレッスンが自分に合っているとは限らない。(筋トレやストレッチがレッスンに入っていることがあると思いますが、自分に合う合わないがあるので、自分でちゃんと調整スべし。)
以上、石井久美子さんと菅原順二さんの動画の内容をまとめました。
オススメの本
バレエダンサーも指導する菅原順二さん監修の本です。
1,400円ほど。
ピラティスの基本がつまっていて、とりあえずこれ一冊持っていれば、という本です。
ダンサー体型を目指す筋トレ・体幹トレ
ダンサーのような軽い身体、柔軟性、芯のある機能的な筋肉をつくる基本は、自体重トレーニング・体幹トレーニングです。ケガしづらく、自分の身体に合った筋肉がついていきます。
自体重トレーニングは、継続しやすいプリズナートレーニングがオススメです。
2,200円ほど。
1日10分、6種類の種目、10ステップ、3レベルに分かれている自体重トレーニングの囚人トレーニング。トレーニング内容を全部紹介しています。
身体づくりの知識をつけ、効率的かつ自分独自のメニューを作っていきましょう。

2時間見るとかなり勉強になります。
ありがとうございました。
ダンサーのような身体を目指すトレーニング情報はこちらにまとめています。
ダンス上達のための身体の使い方、トレーニングの方法、体幹トレーニングについてまとめています。ピラティスやヨガもご紹介します。