
ディズニーランドのダンサーを戦略的に目指すには?
自分のタイプを理解していますか?
どのジャンルのレッスンがオススメ?
2000年代にテーマパークダンスというジャンルが確立され、数多くの専門スクールが登場しています。ディズニーダンサーになるために、専門スクールへ行くのはかなり効率的です。だからといって、専門スクールに通わなくても合格は可能です。
この記事では、ディズニーダンサーになる方法を戦略的に考えています。
元劇団四季、テーマパークダンサーで出演回数は5,000回以上。ダンス、ヨガ(RYT200取得)、ピラティス、ジムにも20年ほど通っています。
※3分ほどで読み終わります。この記事はダンサーを目指している方向けの記事です。
(注)今回のテーマは慎重に言葉を選び、夢が崩れない程度に留めたいと思っています。
ディズニーダンサーを戦略的に目指す
東京ディズニーリゾートのオーディションに関してはこちらで紹介しています。
テーマパークダンサーに必要なスキルはずばり3つ。容姿、ダンススキル、タイミングです。テーマパークダンスを習う必要や、笑顔についても意見を載せています。元ダンサーが話す合格法。
今回は、具体的にディズニーダンサーを目指す方法について考えていきます。
合格には「容姿」「ダンススキル」「タイミング」の 3点がポイントです。
身長に合わせて容姿を磨く
男性の場合、まず自分の個性を見つけることが重要です。その指標となるのが身長です。
ディズニーダンサーに注目すると、低身長、中間、長身の3つのタイプに分けることができます。テーマパークでは、個人に合わせて衣装が作られることはほとんどありません。身長に合わせてキャスティングされることが多く、高身長のダンサーが辞めれば、高身長の新人が採用されやすくなります。ショーを観るとわかりますが、同じ役にはだいたい同じ身長のダンサーが集まっています。
女性と一緒にペアを組んで踊る役がよく回ってきます。いわゆる王子系の役で、ダンスールノーブル(上品で王子役が似合うダンサー)な雰囲気を持っています。
少年や妖精の役がよく回ってきます。ちょこちょこ動き回る可愛らしい役です。テーマパーク特有の役で、背中に羽が生える貴重な経験ができます。
高身長でも低身長でもないダンサーです。中間の身長はメインダンサーになることが多いだけでなく、低身長に配役されることもあれば、高身長の中に入ってしまうこともあります。そのためオールマイティである必要があります。また、採用人数が一番多い反面、競争が一番激しいタイプです。
やはり顔も大事です。ダンススキルが足りなくても容姿の良さで合格することもあります。実力がないと入ったあと苦労することになりますが、日々のパフォーマンスでびっくりするほど上達します。かつては実力が足りないと判断されれば、デビューを遅らせるという措置も取られていました。2010年代以降は、ダンサーのレベルが上がったことも影響しこのような事例はほぼありません。
男性は女性にくらべ顔の評価はゆるめになっています。表情で男性の顔は大きく変わるので、こうした努力も欠かさずにおこないましょう。オーディションではメイクをしてのぞむ男性ダンサーもいます(ナチュラルメイク)。少しでも自分をよく魅せる努力はとても重要です。
そして男性の場合、体型でもカバーすることができます。スタイルが良いと印象がかなりよくなります。特にオーディションでは、身体のラインがはっきりわかる格好となるため肉体を洗練させることも大事です。そのため、ダンスと同時に身体を鍛えるのもひとつの手です。
ダンススキル
次に紹介するのがダンススキルです。テーマパークダンサーの必須スキルはジャズダンス、ヒップホップ、バレエです。
最近はどのテーマパークでもヒップホップの要素が強くなっています。ただし、男性の場合、バレエのスキルが高いと目立つことができます。バレエ経験者は、一目でわかります。そのため、バレエのレッスンは絶対に取り入れましょう。ジャズダンスはバレエから派生していることもあり、バレエは武器になります。
指先、つま先まで神経の行きとどいた丁寧な踊りになります。回転する技では、軸がかなり安定するようになります。大きなジャンプの練習ができるのもイイ点です。意外にジャズダンスのレッスンで大きなジャンプは出てきません。ダイナミックな動きは男性に求められるスキルなので、バレエで練習していきましょう。
柔軟性が武器になる
男性の場合、足が150°くらいまでスパーンと上がるとかなり目立ちます。足を上げる技をバットマンと言いますが、180°まで上がればオーディションの順位がジャンプアップします。
バットマンで180°上げるためには200°くらいまでの柔軟性がないとなかなか難しいです。そのためにはストレッチを強化する必要があります。ということで助けになる本をご紹介します。
1,500円ほど。オーディションで高得点を目指す人向けです。
上半身の表現力を高めるための胸椎ストレッチの本もオススメです。
1,700円ほど。
2次審査
2次審査でおこなわれるオーディションの振付は難易度が高いです。テーマパークのショーはかんたんにマネできるようなものも多いです。ですがオーディションの振付はかんたんではなく、短い時間(30分程度)で覚えきれないような構成になっています。
振りをすぐに覚えて、踊るスキルも必要になってきます。
テーマパークダンスの必要性
2000年代、テーマパークダンスというジャンルが広がりはじめました。
僕自身テーマパークダンスを教えることがあるので、こんなこと言うのもヘンなのですが、ダンサーになるためにテーマパークダンスを習う必要はないと思います。
テーマパークダンスというジャンルは、ディズニーの音楽でディズニーのショーのように踊りたい人に向けたレッスンです。オーディションに合格したいと思うのであれば、ジャズ、ヒップホップ、バレエのレッスンの方がはるかに大事です。
ただ、何度かレッスンに行くのはアリだと思います。テーマパークダンス特有の動き、例えば「手をパーにして踊る」といったテクニックが学べます。とはいえ、特有の動きはyoutubeなどにアップされている過去のショーの動画でも勉強できるので、自己流でも大丈夫です。
テーマパークは屋外で踊ることがあります。通常の舞台より空間が果てしなく広がっています。近くで見ているお客様もいますが、かなり遠くから見ているお客様もいます。
通常、ダンスでは手を繊細に使うため手をパーにして踊ることはあまりありません。ですが、テーマパークでは遠くのお客様にもアピールできるように手をパーにして踊ることが1つのスタイルとなりました。ただ手をパーにするのではありません。手のひらから遠くのお客さんにパワーを送る意識で踊っています。この意識があるだけで手をパーにする意味が大きく変わります。
マイナス面
そして、テーマパークダンスによるマイナス面があります。
それは個性がなくなってしまう点です。
例えばジャズダンスが好きなダンサーの踊るテーマパークダンスは「ジャズダンス特有の魅せ方のうまさ」という個性が出ます。ヒップホップを得意とするダンサーは「音の反応がよく、動きに緩急」のあるテーマパークダンスとなります。しかし、テーマパークダンスだけしかやっていないと、平凡になりがちです。そのため、個性を出すためにも自分の好きなジャンルを持っておくとプラスになる、と僕は思います。
消えたテーマパークダンス
残念ながら実際のディズニーリゾートではテーマパークダンスのような踊りはほぼありません。ダンスも時代の流れに合わせて振付されているため、テーマパークダンスのレッスンで踊るようなダンスを実際に踊ることはほとんどないと思います。
24周年までやっていたパレード ”ムービン オン”をご紹介します。これがテーマパークダンスらしい踊りの最後のパレードに思います。
このように自分でも研究すると表現力が豊かになっていきます。ちなみに、パレードについてはこちらのページで僕自身の分析を載せています。裏側も載せているため有料記事となりますが、よければ参考にしてください。
ディズニーランドで好きなことは何ですか? ・キャラクターに会うこと ・アトラクションに乗ること ・食べ歩き ・レストランでじっくりごはん ・グッズを買う 僕にとって欠かせないのはショーです。今回は、特にショーの中でもパレードの魅力に焦点を当て、その背景や演出の秘密を深掘りしてお伝えします。さらに、記事の途中からは、ダンサーとして実際に現場で感じた独自の視点や裏話に基づく有料記事パートへと切り替わります。 この記事は約20,000字に及び、ディズニーランドのパレードの魅力を余すところなく紹介する内容となっています。 パレードの魅力 パレードは「夢と現実が交差する場所」であり、
女性のレベルは非常に高い
ここで女性についても少しご紹介します。
女性はバレエ、ジャズダンスは踊れて当たり前です。ですので、この2つのジャンルが足りない場合は徹底的に鍛えましょう。近年はバレエのスキルで差がつくことも多くなっています。バレエのレッスンが足りていないダンサーが増えている傾向にあるので、かなり大きなポイントとなっています。
その上でヒップホップが踊れると合格の確率が上がります。ヒップホップは普段からレッスンしていないとなかなかオーディションではついていけなくなってしまいますので、ヒップホップのレッスンも取り入れてください。
ただ1つ、例外的に合格できることがあります。男性と同じく、容姿で合格することがあります。そのため、メイクで美しくなる方法を探ってみてください。特に女性は絶対にメイクをするので、自分の個性を見つけ、自分を最大限に引き出す方法を見つけてください。ちなみに素の顔ではなく、メイクした顔が美しいことが重要です。
ディズニーダンサーは基本的に自分でメイクをします。そのため、メイクは必ず合格後にも影響します。本番で女性はまつ毛を2重につけることも多いです。2重でつけると、まぶたが重くなるので、目がトロンとしてしまうことがあります。色気が出すぎてしまうと、少しテーマパークに合わなくなってしまうので目の筋肉を鍛えることも重要です。
タイミング
そして最後の要素が「タイミング」です。ダンサーの絶対数は決まっているので、今踊っているダンサーが辞めることで、新しいダンサーにチャンスがやってきます。たくさん辞める年はチャンスがあり、そうでない年はチャンスが少なくなってしまいます。
例えば、2020年のオーディション(2021年4月からダンサーになる)は競争率が高くなる可能性がありました。というのも、ディズニーシーが20周年に当たる年だからです。20周年はショーが新しくなったり、大きなショーが作られる可能性もあるので、20周年を経験したいと考える現役ダンサーが多くなる傾向にあります。逆に言うと、その次の年の2021年オーディションはダンサーが多く辞める傾向となるので、ディズニーシーの21周年が狙い目といったことがあります。
残念ながら自分の個性と同じタイプの人が辞めない限り、才能があってもオーディションに受からないこともあります。「落ちたからと言って自分の実力がないわけではありません。」落ち込んでしまう気持ちもわかりますし、その見極めはなかなか難しいので、客観的な判断力を高めましょう。もし見つからない場合は、ダンスの先生にアドバイスをもらい、元気を得てください。
コロナ禍の影響による悪化
新型コロナウイルスの影響で2020年(2021年4月からダンサーになる)の募集はありませんでした。しかも2021年度は残念ながら限られたステージショーしかオープンしませんでした。そして、最後を迎えることなく2020年に多くのダンサーが引退していきました。
新型コロナウイルスが落ち着いた後もこの傾向は続いています。それだけでなく、そもそもオリエンタルランドはアトラクション強化の傾向が強くなっていました。コロナ禍を過ぎ、この傾向がさらに強くなっています。
競争が激化しているので、じっくり自分を磨いてください。また、ディズニーにこだわる気持ちも理解できますが、こだわり過ぎず、ほかのテーマパークや芸能事務所、舞台関係の仕事への挑戦にも目を向けてください。パフォーマンスで磨かれた経験がいつディズニーに結びつくかわかりません。
今回は「ディズニーダンサーを戦略的に目指す方法」について考えてでした。どうもありがとうございました。
さらに情報を出していますので、下のリンクからどうぞ。
ダンサーとして活動するために必要なオーディション。ディズニーランド、ディズニーシー、劇団四季などのオーディション対策です。
ダンサーのような身体を目指すトレーニング情報はこちらにまとめています。
ダンス上達のための身体の使い方、トレーニングの方法、体幹トレーニングについてまとめています。ピラティスやヨガもご紹介します。