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英語を半年でマスターすることができる?
5つの原則?
7つの実践方法?

youtubeで3,000万回ほど再生されている「どんな外国語でも半年でマスターしてしまう方法」という動画。

「話す英語の勉強方法」として、とても効果的な方法です。

この記事を書いているのは…

アメリカのダンス学部に行くためTOEFL80点を取得。帰国後は大学生向けの英語学校でTOIECや留学向けの指導をしていました。日常会話を重視していましたが、ビジネス英語も勉強しTOEIC905点をゲット

kazu

今回は「話す英語を半年でマスターする方法」です。

※4分ほどで読み終わります。

半年で話す英語(英会話)をマスター?5つの原則,7つの具体的な実践方法

どんな外国語でも半年でマスターしてしまう方法

専門家が自分の得意分野をプレゼンする「TED TALK」。2013年、YouTube上にアップされ約3,000万回も再生されている言語学習の方法があります。

そのタイトルは「どんな外国語でも半年でマスターしてしまう方法」。

講演者はニュージーランドの心理学者、クリス・ロンズデールさん。動画では、彼自身が半年で中国語をマスターした経験と、心理学を組み合わせた勉強法を紹介しています。

注意点

動画内では文法については語られていません。

ロンズデールさんは「外国語をマスター」=「流暢に話せる」と定義しています。

そのため文法は後からでいい、と断言しています。ロンズデールさんの方法だと「読み書きは伸びないけど、英語がペラペラになる」と思います。

学校など筆記試験がある場合、少し苦労することになります。

ただし、日本で学習をしていると文法や読み書きを勉強している人が多いです。日本人は、筆記試験で高得点でも、「全く話せない」という状態になっている人も多いです。

この人たちは下地がしっかりあるので、コミュニケーションを伸ばしたい場合、ロンズデールさんの勉強方法がオススメです。

もし文法力や読み書き能力が低い場合、両方勉強するのがオススメです。

オススメの人は?

話す英語を目的にするならロンズデールさんの方法はすごくオススメです。例えば、苦労なく旅行したい、友達が欲しい、映画を原語で見たい、といったものです。

一方、ビジネス英語や学校英語(読み書き)なら、文法から勉強しましょう。TOEICで高得点、留学したい、現地で働きたい、といった目標です。

半年で外国語をマスターするための5原則

外国語を「早く」「かんたんに」「効率的に」勉強する5つの原則です。

5つの原則

1:自分に関わる内容に集中する
2:コミュニケーションのツールとして英語を学ぶ
3:話している言葉がわからなくても、メッセージを理解できたらOK
4:英語学習は表情筋トレーニング
5:楽しく勉強する

それぞれわかりやすくまとめます。ロンズデールさんの動画は最後にご紹介します。

1:自分に関わる内容に集中する

自分に関わる内容とは、好きなこと、興味があること、必要不可欠なこと、自分の仕事、自分の専門分野のことです。

自分に関わる単語や表現、言い回しを学ぶことが重要です。というのも「自分の生存に関わるような情報は、記憶に残りやすい」ためです。

これは外国語に関わらず、みなさんも思い当たる部分があると思います。

ではTOEICで考えてみましょう。TOEICは多くの大学生が勉強しています。しかし社会人の方がスコアの伸びがイイです。というのもTOEICはビジネス英語の試験です。実際にビジネスをしている社会人と、まだビジネスの現場を知らない大学生。学習量をあまり確保できない社会人であっても、大きな違いが生まれます。

2:コミュニケーションのツールとして英語を学ぶ

最初の目標設定はとても重要です。

英語を勉強することを目標にすると伸び率が低くなる人が多いです。これは貯金するのが目的になってしまっている状態です。貯金したものを何に使うかが大事なはずなのに、貯めることが目的になってしまっている人と同じです。

言葉はコミュニケーションの手段です。言語を道具として活用することで、専門分野の勉強をしたり、興味があることを深めていくことができます。

もちろん言語の勉強が好き、という人もいると思います。その人は自然に伸びていくのでご心配なく。

3:話している言葉がわからなくても、メッセージを理解できたらOK

会話でわからない単語が出てくると、そこで思考停止してしまうことがあります。

しかし、いちいちそこで会話を止めていてはコミュニケーションが成立しなくなってしまいます。

たとえ完璧に理解できなくてもポジティブなことを言っているか、ネガティブなことを言っているかさえわかればとりあえずどうにかなります。

また、話の前後の流れを見ているとだいたいの内容はつかむことができます。

日本語では自然にやっています。「すべてを聞かずともだいたいの内容をつかむことができる」。これが言語学習においてすごく重要です。

4:英語学習は表情筋トレーニング

英語学習は筋トレと一緒です。

耳で聞き、ボディランゲージを加え、表情をつくり、発音していきます。

日本人でも英語を話す人は頬がぷっくりしている人が多いです。英語の発音では顔全体を使います。

一方、日本語は口より下しか動かさない人が多いです。そのため、日本人でも英語をよく話す人は、ほっぺたの筋肉が発達している人が多いです。

そして、日本人が英語を話す場合、日本語に比べ声が低くなることが多いです。英語の発声は腹式呼吸が基本です。喉を開き、お腹から声を出すので、声が深くなっていきます。

英語を話すときは日本語と違う発声方法になるため、口周りの筋肉が変わっていきます。

なので筋肉痛になっていれば練習がうまくいっている証拠ともいえます。顔をしっかり使っていきましょう。

5:楽しく勉強する

「悲しみ」「怒り」「不安」の感情があると英語学習は上手くいきません。

反対に「楽しく」「リラックス」「好奇心」という感情があると習得は早くなります。

学ぶときの心理や精神状態が大切です。リラックスするとアルファ波が脳に広がります。

そして完璧主義に注意です。英語学習では曖昧さに耐えることも必要です。

聞こえなくても聞こえてもかまわないと思って、理解できる内容に注意を払っていきます。イライラしていると大きな心で勉強できないので、リラックスして勉強していきましょう。

以上、5つの原則でした。

7つの実践方法

5つの原則を理解できたら、実践するための具体的な方法です。

7つの実践方法

1:たくさん聞く
2:ボディーランゲージを身につける
3:単語を組み合わせる
4:頻出の3000語をまず習得
5:カンバセーション・パートナーを見つける
6:表情をマネする
7:単語を日本語に変換しない

1:たくさん聞く

人間の耳はとてもよくできていて、耳に入る音を選別しています。これを「カクテルパーティー効果」と呼びます。パーティーのようにたくさんの人がザワザワと雑談している中でも、なぜか自分に向けられた会話を正確に聞き取ることができます。

英語がたくさん話されている中で日本語で話しかけられると、日本語がスッと浮かび上がりよく聞こえるようになります。これは日本語をつねに聞いているからこそ起きる現象です。

英語学習では、この現象を英語に置き換えなければいけません、

その方法が「英語をたくさん聞く」です。英語を脳でいっぱいにしていき、英語に慣れていきます。

教材は、自分の好きなものを聞きましょう。動画や音楽で耳を英語に慣れさせていきましょう。

2:ボディーランゲージを身につける

英語は話す内容だけでなく、声のトーンやボディランゲージが重要です。コミュニケーションにおける言語の割合の研究があります。

コミュニケーションで言語が占める割合(UCLA)

7%:言葉
38%:声のトーン
55%:ボディ・ランゲージ

日本ではボディランゲージを使うことが少なく、声のトーンも変わらない人が多いです。そのため、ボディランゲージが苦手な人も多いです。ただしこれは最初だけです。

日本人は空気を読むのがうまいので、コツをつかめば声のトーンやボディランゲージを理解することがかんたんになると思います。

言葉以外でメッセージを理解する方法を学ぶことはコミュニケーションにおいてかなりプラスになります。

これは感覚的に英語を理解できているということで、より早く、より正確に状況にあった言葉を操れるようになります。

3:単語を組み合わせる

最初は文法を気にせず単語だけを並べるだけでも大丈夫です。なんとなく意味をくみ取ってもらえます。

「10個の動詞」「10個の名詞」「10個の形容詞」だけでも、1000通りの文章を作れるようになります。

相手に伝われば「言葉」です。

4:頻出の3000語をまず習得

英語の場合、たった3000語を覚えるだけで日常会話の98%を理解できるとロンズデールさんは言っています。

逆に言うと、コミュニケーションでは難しすぎる単語を使う必要はありません。

英語は世界中、およそ15億人が話します。うち第2言語として話している人がおよそ11億人(英語話者の75%)です。難しすぎる単語を使うとコミュニケーションがうまくとれなくなってしまう場面も多いです。これが読み書き英語と、話す英語の違いです。

話す英語では単語を絞って勉強しましょう。

5:カンバセーション・パートナーを見つける

赤ちゃんは上手く話すことは出来ません。ですが、親が根気よく付き合ってくれるので少しずつ言葉を覚えていきます。これは子どもたちが安心して間違えられる状況です。

日本の学校教育で英語を話せない人が大量発生する原因はここにあります。

英語の授業でよく先生は「間違っても大丈夫」と言います。ですが、間違えると恥ずかしい思いをする、ということを学生はわかっています。そのため極度に失敗を恐れてしまいます。

日本で英語がうまくなるには2つのケースがあります。

1:授業を受けている人のレベルとモチベーションが一緒
2:マンツーマン授業

もちろん例外もありますが、安心して外国語が話せる環境というのがポイントです。

中でもマンツーマンで話す相手が絶対に必要です。この相手をカンバセーション・パートナーと呼びます。僕自身、留学中、大学がカンバセーション・パートバーを割り当ててくれました。

安心して話せる相手がいるだけで、自信がつき、より早く言語を習得できます。

理想的なカンバセーション・パートナーの4条件

1:突拍子がないことでも、あなたの言うことを理解しようと、一生懸命努力する
2:間違いを正そうとしない人
3:「言いたいのはこういうことですか?」と返し、あなたはフィードバックを活かして適切に話すことが出来る
4:理解できる単語を使って話してくれる

配偶者はあまり適してないみたいですが、友達・恋人・先生などなどぜひ探してみてください。

6:表情をマネする

口や舌の動きは発音に直結します。英語は顔全体を使うので、表情もマネしてみましょう。

口は楽器と同じです。ネイティブと同じ形をつくることで、口から同じ音が出るようになります。

「カタカナ発音」ではなく、聞く人に理解しやすい発音になります。

ちなみに「1:たくさん聞く」「5:カンバセーション・パートナーを見つける」とも共通しますが、誰のマネをするかはけっこう重要です。

日本語を学習する人でときどきいる、アニメで日本語を勉強した人。これも個性なので全然問題ないのですが、アニメっぽい表現が多めな日本語です。

どういう英語を話したいかで、どういう教材を使うか決めるといいと思います。

7:単語を日本語に変換しない

「英語→日本語→脳で理解」ではなく、

「英語→脳で理解」とする方法です。

単語はイメージで覚えていきます。難しい単語でも日本語に変換せず、直接イメージで覚えていきます。

イメージで理解しているので日本語の意味が出てこないことがある。コミュニケーションに関しては、これで問題ありません。

コミュニケーションでは会話のテンポがあがり、より早く正確に話せるようになります。

以上、7つの実践方法でした。

どんな外国語でも半年でマスターしてしまう方法

日本語字幕をつけると理解しやすいです。

英語のレベルチェック

自分の今のレベルが正確にわかると、学習効率がアップします。

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「話す英語」へ

「話す英語」のためには3ヶ月ほどガッツリ勉強する時間が必要で、目安は【200時間】です。

効果的な学習分量

インプット:70%(リーディング・リスニング:英文法は先に終わらせ、単語は同時進行)
アウトプット:30%(スピーキング・ライティング)

「話すための英語」に関する勉強法はこちらでまとめています。

kazu

以上、「話す英語を半年でマスターする方法」でした。
どうもありがとうございました。