映画『はじまりのうた』(2013年)内容と解説:人生に行き詰まったら
jazz

『はじまりのうた』( 2013年)の内容は?
特徴は?
見どころは?

人生に疲れてしまった……。

そんな時、救いになるのが映画です。

Blu-ray を持っているほど大好きな映画『はじまりのうた』の感想です。

記事を書いているのは……

元劇団四季、テーマパークダンサー。社割を使えたときは週2回 映画館へ行っていました。最近はネットで映画をたっぷり。

kazu

今回は、『はじまりのうた』( 2013年)の内容・感想・特徴についてです。

※ 3分ほどで読み終わります。

どん底からの復活

原題は『Begin Again』。「再スタート」を意味します。

人生に行き詰まった 40代と 20代。

若い時期に挫折し臆病になることもあれば、歳をとってから挫折し再起不能になることもあります。

世代の違う 2人の共通点は、音楽のみ。

音楽という共通点で、人生を理解し合い、再生へ向かいます。

心が弱っているときに見ると、何気ないシーンでも涙がツーっとこぼれます。

「人生はいつからでもやり直しがきく」ということを教えてくれる映画です。

とくに好きな点がこちら。

・人生再生の物語
・音楽
・ジョン・カーニー監督
・俳優陣

あらすじ

アメリカでメジャーデビューするため、ミュージシャンのデイブがイギリスからやってくる。

同行するグレタは、デイブの彼女であり、シンガーソングライターでもあり、一緒に曲作りもしている。

しかし、デイブの浮気が発覚。居場所のなくなったグレタは帰国を決める。

最後に友人が働くライブハウスへ。そこで無理やり歌わされることに……。

その歌を偶然ダンが聞く。

昔はブイブイ言わせていた音楽プロデューサーのダン。くたびれた格好で、今日もフラフラ。

グレタの持つ歌の深さに感動するダン。

この出会いから 2人でメジャーデビューを目指すことに。しかし、予算不足でスタジオを借りることができない。

解決策は、ニューヨークの街中で録音してしまうこと。

2人の周りにクリエイターが集まり、CD制作がスタート。音楽が生まれる様子がイキイキと描かれる。

ふたりは再起をはかることができるのか……。

制作

監督:ジョン・カーニー

2007年:「ONCE ダブリンの街角」(監督・脚本)
2013年:「はじまりのうた」(監督・脚本)
2016年:「シング・ストリート 未来へのうた」(監督・脚本)
2019年~:ドラマ「モダン・ラブ 〜今日もNYの街角で〜」(監督・脚本)

ジョン・カーニー監督の作品は有名人があまり起用されません。

『はじまりのうた』では、キーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロに加え、演技初挑戦ながら「マルーン 5」のボーカルであるアダム・レヴィーンが起用されています。

役名:俳優(声優)

グレタ:キーラ・ナイトレイ(弓場沙織)
ダン:マーク・ラファロ(堀内賢雄)
バイオレット:ヘイリー・スタインフェルド(金元寿子)
デイヴ:アダム・レヴィーン(田村真)
スティーヴ:ジェームズ・コーデン(あべそういち)
サウル:ヤシーン・ベイ(宮本淳)
トラブルガム:シーロー・グリーン(北村謙次)
ミリアム:キャサリン・キーナー(品田美穂)

キーラ・ナイトレイとマーク・ラファロのやりとりがすごく軽快です。

対照的に、心にずっしりくるシーンもたくさんあります。

マーク・ラファロのダメ親父っぷりがすごくに笑えます。平気で娘に「金貸してくれ……」と言っちゃう感じ。最高です(笑)。ダメっぷりも魅力的にするマーク・ラファロに拍手です。

評価

はじまりのうたの口コミ評価

Yahoo! JAPAN 映画 より

高評価です。

素晴らしい音楽

この映画のメインは、街中でのレコーディング風景です。

この創作過程が、かなりクリエイティブで、情熱にあふれています。まるでドキュメンタリーを観ているよう。

スタジオでなく、ニューヨークで実際に撮影しているのもとてもイイ!

この創作過程をみているだけでニヤニヤしてしまいます。作品を生み出す瞬間がイキイキと描かれていて、見ながらワクワクしちゃいます。

また、アダム・レヴィーンというスターが入ることで、映画がかなり引き締まっています。

1,500円ほど。

プレイリストを見れば性格がわかる

キーラ・ナイトレイとマーク・ラファロがお互いを理解するために、スプリッターで一緒に音楽を聞きます。スピリッターとは「イヤホンジャックを二又に分ける装置」で 2人で同じ曲を聞くことができるようになります。

プレイリストを教え合う大事なシーンです。

不思議なもので、音楽の好みがわかると、なんとなく相手のことを理解することができます。本棚をのぞかれるような恥ずかしさがありつつ、お互いに音楽の好みをシェアします。
2人の距離が一気に近づいていきます。

そんな時マーク・ラファロがポツリとこんなセリフを。

「音楽があるとつまらない景色が光り輝く」
「年をとるとその瞬間が見つかりづらくなる」

20代に 40代の苦労はわからないし、40代は 20代のころ持っていた「新鮮な気持ち」が失われてしまっています。

お互いに完璧に理解はできません。でも、歩み寄ることはできます。

歩み寄ることで2人の人生を取り戻すために必要な要素がどんどん揃っていきます。

スプリッターで音楽を共有しあうふたりの動画です。「 Tell Me If You Wanna Go Home 」。歌っているのはキーラ・ナイトレイ。

DVD

5,000円ほど。

次回作

監督のジョン・カーニーは「音楽をテーマにした映画を撮らせたら右に出るものはいない」というほど評価が高いです。

ハリウッドに進出したので、このままアメリカに残るかと思いきや次回作の『シング・ストリート』では地元ダブリンに舞台を戻します。

2,000円ほど。

その後、テレビドラマシリーズでニューヨークに再度戻ります。

配信されています。

kazu

今回は、ジョン・カーニー監督の『はじまりのうた』についてでした。 ぜひぜひチェックしてみてください。
ありがとうございました。

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