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マクミラン版「ロミオとジュリエット」の特徴は?
パ・ド・ドゥの見どころは?
どんな踊り?

マクミラン版「ロミオとジュリエット」では4つの「パ・ド・ドゥ(ロミオとジュリエットの踊り)」が見せ場です。

同じ振付が登場しますが、場面によって幸せに見えるときもあれば、絶望しているように見えるのが不思議です。

記事を書いているのは…

元劇団四季、テーマパークダンサー。舞台、特にバレエを観に行くのが大好きで、年間100公演観に行った記録あり

kazu

今回はマクミラン版「ロミオとジュリエット」4つのパ・ド・ドゥの解説です。

※3分ほどで読み終わります。

マクミラン版「ロミオとジュリエット」

おそらく世界で1番踊られている「ロミオとジュリエット」は、ケネス・マクミランが振り付けたバージョンです。

ジュリエットの心情が丁寧に描かれていくため、観客が感情移入しやすいような作りになっています。

さらに詳しくはこちらからどうぞ。

4つの「パ・ド・ドゥ」

中でも重要なのが、ロミオとジュリエットが一緒に踊る4つの「パ・ド・ドゥ」です。

4つの「パ・ド・ドゥ」

1:舞踏会の間のパ・ド・ドゥ
2:バルコニーシーン
3:寝室のパ・ド・ドゥ
4:墓所のパ・ド・ドゥ

4つの「パ・ド・ドゥ」はそれまでの流れと変わり、時の流れがゆったりとなります。

2人の世界をスローで見ているような気分となり、舞台全体の緩急のバランスが整えられています。

そして4つのシーンでは、同じ振付や同じ旋律が登場します。

前半2つのパ・ド・ドゥは幸せですが、後半2つは悲しみにあふれています。悲しい踊りに前半の幸せにみちた振り付けが入っていることで、より悲しみが増していきます。

同じ振付なのに、喜びと絶望が表現できるマクミラン。マクミラン版が評価されている理由です。

1:舞踏会の間のパ・ド・ドゥ

第1幕、舞踏会での出会いのシーンです。

情熱的なロミオと、ためらいながらも惹かれてしまうジュリエットの踊りです。周りの視線がまったく気にならないくらい、強烈な初恋を見せつけられるシーンです。

映画版「ロミオとジュリエット」より。フランチェスカ・ヘイワードと、ウィリアム・ブレイスウェルです。

2:バルコニーシーン

第1幕最後に登場する、恋の喜びに満ちあふれた「パ・ド・ドゥ」です。

後半部分は、ふたりの心が溶け合っている様子がラインの美しいリフトからもわかります。高揚感は高いリフトで表現されています。

3:寝室のパ・ド・ドゥ

第3幕冒頭で踊られます。ティボルトを殺してしまったロミオ。ヴェローナの街から去る直前、別れの場面です。

バルコニーシーンとは対象的に、重力に引っ張られるように重々しいリフトが出てきます。なんともいえない絶望的な気持ちになります。

マクミラン版の初演を演じたマーゴ・フォンテインとルドルフ・ヌレエフです。

4:墓所のパ・ド・ドゥ

仮死状態で力が抜けているジュリエットとそこにやってくるロミオ。お墓で踊るラストシーンです。

ロミオの深い絶望、ジュリエットのひたむきさに涙してしまうシーンです。

マクミランのミューズであったアレッサンドラ・フェリと、アンヘル・コレーラです。

カーテンコール

通常の出演者が登場するカーテンコールもあるのですが、幕が閉じた後ロミオとジュリエットだけがまず挨拶します。

kazu

このカーテンコールがあるおかげで余韻にひたることができます。

映画版「ロミオとジュリエット」

ケネス・マクミラン版「ロミオとジュリエット」を映画版が2020年に制作されました。

舞台版よりも短く90分の作品でとても見やすいので予習にピッタリです。

配信レンタル版は500円。DVDは通常版、ブルーレイ版ともに4,000円ほどで、1時間の特典映像がついています。

kazu

今回は「ロミオとジュリエット」4つのパ・ド・ドゥの紹介でした。
ありがとうございました。

バレエ作品に関してはこちらにまとめていますので、ぜひご覧ください。