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マクミラン版「ロミオとジュリエット」第1幕のあらすじは?
みどころポイントは?

バレエ「ロミオとジュリエット」にはたくさんのバージョンがあります。中でも世界中で一番上演されているのがケネス・マクミランが振り付けたバージョンです。

記事を書いているのは…

元劇団四季、テーマパークダンサー。舞台、特にバレエを観に行くのが大好きで、年間100公演観に行った記録あり。

kazu

今回はケネス・マクミラン版「ロミオとジュリエット」第1幕のあらすじと見どころポイントを紹介していきます。

※3分ほどで読み終わる記事です。

マクミラン版「ロミオとジュリエット」に関してはたくさん記事を書いていて、こちらが一覧です。

全バージョン共通「ロミオとジュリエット」のあらすじ
マクミラン版のみどころポイント
マクミラン版「ロミオとジュリエット」第1幕のあらすじとポイント解説(→いま読んでいる記事)
マクミラン版「ロミオとジュリエット」第2幕のあらすじとポイント解説
マクミラン版「ロミオとジュリエット」第3幕のあらすじとポイント解説
マクミラン版ができるまで
バルコニーシーンの解説
映画版のあらすじと解説

ケネス・マクミラン版「ロミオとジュリエット」

マクミラン版の「ロミオとジュリエット」はジュリエットの視点で描かれています。そのためキャピュレット家がメインで、ジュリエットの心理の変化が細かく描かれています。

制作テキストが入ります。

振付:ケネス・マクミラン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
美術:ニコラス・アディス
照明:ジョン・B.リード
原作:ウィリアム・シェイクスピア

主なキャラクター

キャピュレット家

ジュリエット
ティボルト:ジュリエットのいとこ
パリス:ジュリエットの婚約者
キャピュレット卿:ジュリエットの父
キャピュレット夫人:ジュリエットの母
乳母:ジュリエットを支える存在
ロザライン:ロミオが一目惚れする

モンタギュー家

ロミオ
マキューシオ:ロミオの友人
ベンヴォーリオ:ロミオのいとこ
三人の娼婦:ロミオと仲がいい

そのほかの登場人物

ローレンス神父:結婚をとりしきり、毒を手配する
エスカラス(ヴェローナ大公):ヴェローナを統治

ここから第1幕(60分)の解説です。第1幕は、ロミオとジュリエットが出会い恋をするまでの1日が描かれます。

広場にて

ロミオがロザラインを追いかけて広場にやってくる。ロミオに続き仲間たちも集まってくる。そしてティボルトが登場し、キャピュレット家とモンタギュー家のケンカがはじまる。ロミオの父と母、ジュリエットの父と母も登場し、決闘がはじまってしまう。何人もの死人が出た後、大公が登場し、この場をおさめる。

ポイント

ここではいろいろな対立があります。まずはキャピュレット家とモンタギュー家の対立。そして、娼婦3人が出てくるのですが、市民からは鼻つまみ者として扱われ対立しています。

最初に登場するのはロミオ、マキューシオ、ベンヴォーリオの兄弟のように仲のいい3人。マキューシオは小回りのきく小柄でテクニックのあるダンサー、ベンヴォーリオはこれから成長が期待されるダンサーが配役されることが多いです。この3人の踊りはとても細かいステップが多用されるので、とくに背の高いダンサーがきっちり踊っているとスゴイです。

3人の娼婦は「ロミオとジュリエット」の中でジュリエット以外で役名のある女性ダンサーです。トウシューズではなく、ダンスシューズを履いているのも特徴です。ロミオたちは娼婦たちにも優しく接します。

テーマカラー

衣装の色がキャピュレット家は赤、モンタギュー家は緑なので視覚的にとてもわかりやすいです。

ロミオの父と母はこのシーンしか登場しません。ここからはキャピュレット家を中心に話が展開していきます。

 

ジュリエット登場

人形で遊ぶジュリエットはまだ14歳。乳母と一緒に遊ぶ姿はまだ幼い。そこにジュリエットの父母が婚約者となるパリスを連れてやってくる。パリスが去るとまた乳母と一緒に遊びはじめる。そこで乳母がジュリエットに、大人になったことを悟らせる。ここでパッと舞台の照明が落ちる。

ポイント

このシーンはとてもむずかしいシーンで、最後にジュリエットが自分の胸を両手で押さえる振り付けがあります。ジュリエットは胸が成長していることで大人になったことを悟ります。この照明が落ちる直前の表情がダンサーごとに違います。

キャピュレット家の前

仮面舞踏会がはじまる直前のキャピュレット家。招待客が続々とやってくる。そこにロザライン目当てのロミオ、マキューシオ、ベンヴォーリオが忍び込もうとやってくる。バレないようにちょこちょこ動き回る3人。招待客が全員キャピュレット邸に入った後、3人の踊りがはじまる。

ポイント

3人のテクニックが堪能できるシーンです。そして最後にロミオがものおもいにふけるシーンでバルコニーシーンで使われる音楽が流れます。ここでジュリエットとの出会いの予感を感じさせてくれます。

仮面舞踏会

舞踏会がはじまると、ジュリエットがやってくる。婚約者のパリスと踊るジュリエット。ロザラインを追っていたロミオの目にジュリエットが飛び込んでくる。一目惚れしてしまうロミオ。ロミオはどうにかジュリエットに近づき、仲を深めていく。

マキューシオ、ベンヴォーリオが舞踏会をおもしろ半分で引っ掻き回す。ティボルトはロミオたちが忍び込んでいることに気づく。ロミオがジュリエットと一緒にいるところにティボルトがやってきて正体をバラす。ジュリエットもロミオがモンタギュー家の人間であることに気づく。舞踏会ということでこれ以上の混乱はなく、お開きとなる。

ポイント

舞踏会は重々しい音楽からスタートします。いろんなところでこの音楽は使用されているのでかなり有名な曲です。ソフトバンクのCMでもおなじみの曲なので、「おっ!!」となるかもしれません。

英国ロイヤル・バレエ団より。舞踏会では登場人物が出たり入ったりを繰り返し展開していきます。

出会いのシーン

そしてジュリエットが登場し運命のシーンが登場します。

kazu

ふたりの出会いのシーンに注目です。

ロミオが先にジュリエットに気づくのですが、ジュリエットはその時婚約者のパリスと踊っています。ロミオはロザライン目当てに忍び込むのですが、ジュリエットに一目惚れしてしまいます。その時のロミオにはスポットが軽く当たっているのですが、どうしてもジュリエットとパリスに目が行ってしまいます。ですが、見どころはロミオだと思います。

ロミオがずーっと熱い視線をジュリエットに送り続けます。そしてパリスがジュリエットの手にキスをすると、ジュリエットが照れて後ろへ…。

バチン!!!

ロミオとジュリエットが初めて出会います。ふたりに電気が走るシーンです。ロザラインを追っていたロミオが、気づいたらジュリエットに一目惚れしている過程は生の舞台でしか追うことができません。


(ジュリエット:高田茜さん、ロミオ:平野亮一さん、パリス:トーマス・モック)

このシーンで熱いロミオを演じているダンサーを何人もみてきました。そんな熱いロミオがいると、その後のストーリーがとても楽しみになります。

バルコニーシーン

舞踏会を追い出されたロミオたち。ジュリエットを忘れられないロミオがキャピュレット家に戻ってくる。忍び込むと、ジュリエットがバルコニーから月を眺めている。その姿にいてもたってもいられず語りかける。そして2人は愛を深めていく。

ポイント

9分ほどのシーンで、「ロミオとジュリエット」最大の幸せなシーンです。ここから先はどんどん悲劇に転がっていくので、これが最高潮だと知っていると作品の見方がだいぶ変わると思います。舞台の出来が左右されるとても大事なシーンです。

英国ロイヤル・バレエ団より。ローレン・カスバートソンとフェデリコ・ボネッリ。

より詳しいバルコニーシーンについてはこちらをどうぞ。

この感動的なシーンで第1幕が終わります。

映画版「ロミオとジュリエット」

ケネス・マクミラン版「ロミオとジュリエット」を映画版が2020年に制作されました。舞台版よりも短く90分の作品でとても見やすいので予習にピッタリです。

配信レンタル版は500円。DVDは通常版、ブルーレイ版ともに4,000円ほどで、1時間の特典映像がついています。

kazu

今回はケネス・マクミラン版「ロミオとジュリエット」第1幕のあらすじと見どころポイントでした。
ありがとうございました。