マクミラン版『ロミオとジュリエット』第2幕のストーリーは?
特徴は?
見どころは?
悲劇に転がり落ちはじめる『ロミオとジュリエット』第2幕。
思いがどんどんすれ違っていく悲しいシーンの連続です。
元劇団四季、テーマパークダンサー。舞台、特にバレエを観に行くのが大好きで、年間100公演観に行った記録があります。
今回は、ケネス・マクミラン版『ロミオとジュリエット』第2幕ストーリー・見どころポイントについてです。
※ 3分ほどで読み終わります。
マキューシオとティボルトの決闘
第2幕は、ロミオとジュリエットが出会った次の日(2日目)の出来事です。
マキューシオとティボルトの決闘から、物語が悪い方向へ転がりはじめます。
第1幕に関してはこちらに詳しく書いてありますので、ぜひご覧ください。
ケネス・マクミラン版はジュリエットの視点で描かれています。そのためキャピュレット家がメインで、ジュリエットの心理の変化が細かく描かれています。第1幕の見どころシーンにポイントしぼって解説しています。
主なキャラクター
ジュリエット
ティボルト:ジュリエットのいとこ
パリス:ジュリエットの婚約者
キャピュレット卿:ジュリエットの父
キャピュレット夫人:ジュリエットの母
乳母:ジュリエットを支える存在
ロザライン:ロミオが一目惚れする
ロミオ
マキューシオ:ロミオの友人
ベンヴォーリオ:ロミオのいとこ
三人の娼婦:ロミオと仲がいい
ローレンス神父:結婚をとりしきり、毒を手配する
エスカラス(ヴェローナ大公):ヴェローナを統治
第2幕は3つのシーンに分かれていて、35分ほどあります。
ここから第2幕についての解説です。
第2幕 第1場:街の広場
皆が広場でいつもどおり騒いでいる。
ロミオが遅れて登場するがいつもと違い、ノリが悪い。
そこに乳母がやってきて、ロミオにジュリエットに手紙を届ける。手紙を受け取ったロミオは急いでジュリエットのもとに向かう。
第2幕 第1場:ポイント
広場のシーンでは群舞が華やかに踊られます。
コミカルな場面で、楽しいシーンです。
「マンドリンダンス」という道化に扮した男性ダンサーたちの見せ場のシーンもあります。
第2幕 第2場:礼拝堂
ローレンス神父のいる礼拝堂でロミオとジュリエットは秘密の結婚式をあげる。
第2幕 第2場:ポイント
ローレンス神父のいる礼拝堂はとても質素で、ふたりが本来所属する教会とは違うのではないか、と思われます。
ここで秘密裏に結婚をする二人。ジュリエットの乳母が結婚に立ち会います。
実は物語の中で
第2幕 第3場:街の広場
酔っ払ったティボルトが広場にやってくる。ティボルトが街の人々にちょっかいを出し、マキューシオがティボルトを挑発しはじめる。
ここで結婚式を終えたロミオが帰ってくる。
ジュリエットと結婚したことで親戚になったという自覚のあるロミオはティボルトと戦おうとしない。どうにかマキューシオとティボルトの決闘をやめさせたいロミオ。
これが逆に災いし、マキューシオがティボルトに致命傷を受けてしまう。
マキューシオは絶命する直前、両家の
親友を失ったロミオ。頭に血が上りティボルトを殺してしまう。
騒ぎに駆けつけたジュリエットの母キャピュレット夫人。まるで自分の息子が死んだかのように悲しむ。
ロミオは自分のしたことを悔い、キャピュレット夫人に許しを請うが拒否され逃げていく……。
第2幕 第3場:ポイント
決闘シーンは勢いがあります。
ロミオの親友マキューシオと、ジュリエットのいとこであるティボルトが絶命するシーンです。
ティボルトに殺されるマキューシオ。ロミオに殺されるティボルト。二人の死によって急激に悲劇へと転がり落ちていくことになります。
このシーンはとにかくマキューシオの熱演が光るシーンです。致命傷をおった後も、ふざけてみせたりと、個性にあふれます。
ミラノ・スカラ座バレエ団より。アンヘル・コレーラがロミオを演じています。


裏設定があるという説もあります。
ジュリエットのお母さんはティボルトと不倫関係にあるという設定です。ジュリエットのお母さんはティボルトがロミオに殺され半狂乱状態になる理由とされています……。
ジュリエットのお母さんの嘆きで2幕が重々しく終わります。
このシーンから先はダンスよりも演劇的なシーンが増えていきます。
映画版『ロミオとジュリエット』
ケネス・マクミラン版『ロミオとジュリエット』を映画版が2020年に制作されました。
舞台版よりも短く90分の作品でとても見やすいので予習にピッタリです。
DVDは通常版、ブルーレイ版ともに4,000円ほどで、1時間の特典映像がついています。
6,000円ほど。2000年収録の作品です。
マクミランのミューズであったアレッサンドラ・フェリがジュリエット役、アメリカン・バレエ・シアターで大スターだったアンヘル・コレーラがロミオ役です。画質は荒いですが、現在も販売が続く名盤です。



今回は、ケネス・マクミラン版『ロミオとジュリエット』第2幕のあらすじ・見どころポイントでした。
ありがとうございました。
バレエ作品に関してはこちらにまとめています。ぜひご覧ください。
舞台鑑賞好きの僕が劇場に行くときに知っておくとちょっと得する話をのせています。バレエを中心に紹介しています。





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