
ニューヨーク・シティ・バレエ団の公演はいつ見れる?
どんな特徴がある?
日本人ダンサー「 KJ Takahashi 」さんが在団している?
アメリカを代表するバレエ団である「ニューヨーク・シティ・バレエ団( NYCB )」。
モダンな雰囲気のバレエ団で、独自の特徴があります。
そして、何十年かぶりに日本人ダンサーが所属しました。
元劇団四季、テーマパークダンサー。舞台、特にバレエを観に行くのが大好きで、年間100公演観に行った記録があります。
今回は、「ニューヨーク・シティ・バレエ団の特徴」についてです。
※ 3分ほどで読み終わります。
4シーズン
ニューヨーク・シティ・バレエ団は、1年を 4つの期間に分けて公演を行います。
公演回数がとても多いバレエ団です。
秋:フォール・シーズン
1年のはじまりは秋。9月中旬から公演スタートです。
フォールシーズンと呼ばれ、ジョージ・バランシンの 30分~ 60分ほどの短い作品を中心に 1回の公演で 3作品を上演します。
10月には『フォール・ファッション・ガラ』という華々しいイベントが開催されます。
こちらが通常時の劇場のホワイエ(ロビー)です。
Lincoln Center
劇場ホールが『フォール・ファッション・ガラ』ではこのように大変身します。
The Kagenc
冬:クリスマス & ホリデーシーズン
クリスマス期間である 11月下旬から 12月末までは『くるみ割り人形』が上演されます。
ニューヨーク・シティ・バレエ団のクリスマスといえばジョージ・バランシン版の『くるみ割り人形』で、人気が高いです。
「花のワルツ」より。
メインの役(Dewdrop:1滴の露)を踊るのは、プリンシパルのアシュレイ・ボーダーです。
冬:ウィンター・シーズン
1月~3月は、フォール・シーズンと同様に、短い作品を中心に 1回の公演で 3作品を上演します。
こちらは、『 シンフォニー・イン・C 』です。
New York City Balletより
『白鳥の湖』や『眠れる森の美女』など物語バレエが上演されることもあります。
春「スプリング・シーズン」
1年の終わりのシーズンです。
4月~6月中旬まで、前シーズンと同様に短い作品を中心に、1回の公演で 3作品を上演します。
2020年:デジタルシーズン
新型コロナウイルスの影響で2020年の公演はキャンセルされました。
代わりとして『デジタル・シーズン』が発表されました。
youtube、facebook、ホームページで作品を発表しています。
基本的に3日間限定で公開され、どんどんアップされています。
無料でほぼフルバージョンの作品を見られるとてもめずらしい試みです。
というのも、ジョージ・バランシンの振付作品は管理が厳しく、映像化がかなり少ないことで有名です。
新たな時代に突入したようにも感じます。
ニューヨーク・シティ・バレエ団とは
ニューヨーク・シティ・バレエ団の歴史や成り立ちについてはこちらをご覧ください。
ニューヨーク・シティ・バレエ団の歴史やレパートリー、特徴などをご紹介。日本人のKJ Takahashiさんも在団しています。またサラ・ジェシカ・パーカーが理事をつとめています。
独特のルール
ニューヨーク・シティ・バレエ団には他のバレエ団と違う特徴があります。
まずは、手の使い方です。指先をあまり広げず、できるだけ閉じたまま踊ります。
そして、ピルエットでは手を胸の前でクロスするように使います。通常、手の使い方は「大きな木をかかえるように」と指導されます。
ニューヨーク・シティ・バレエ団のダンサーように手を体の近くに持ってくると回転が安定します。手を広げると遠心力で軸がブレやすくなりますが、手を体に近づけるとブレにくくなり、スピード感を持って、より多く回転することができます。
バランシンの作品は素早い動きが多いため、対応できるよう工夫されています。
タイラー・ペック、チェイス・フィンレイによる『白鳥の湖』第3幕のパ・ド・ドゥです。手をかなり身体に近づけて回転しているのがわかります。
女性特有のルール
続いて、女性に対してのルールです。
・髪の毛は常にシニョン(お団子)を結べるよう長くすること
・バーレッスンの時からトゥ・シューズをはくこと
・挨拶するときは、ポイントにせず、後ろ脚のトウをドゥミ・ポワントにすること
日系人ダンサー「 KJ Takahashi 」さんが在団中
「 KJ Takahashi 」さんという男性ダンサーが 2021年8月、正式にニューヨーク・シティ・バレエ団の団員として登録されました。
フリースタイルダンスの活動をしている「 KJ Takahashi 」さんと同一人物です。バレエだけでなく、ストリートダンスを得意としています。
三浦大知ばりのダンスを踊る少年として有名になったこともあるスーパーオールマイティダンサーです。
ダンス映像はこちらの記事で紹介しています。
堀内元さん以来の日本人です。堀内元さんは2000年あたりまでニューヨーク・シティ・バレエ団のプリンシパルとして大活躍してました。また、バレエダンサーをしながらブロードウェイミュージカル『キャッツ』にも出演していました。
堀内元さん以降、外国人の在団サポートは積極的にしないとニューヨーク・シティ・バレエ団は公言しています。KJ Takahashiさんは幼少期からアメリカで生活しているので在団できたのかもしれません。
danceviewtimes
KJ Takahashiさんはこれから活躍するであろう大型新人です。
ぜひニューヨークに行った際にはチェックしてみてください。

以上、「ニューヨーク・シティ・バレエ団の特徴」についてでした。
ありがとうございました。
バレエ作品に関してはこちらにまとめています。ぜひご覧ください。
舞台鑑賞好きの僕が劇場に行くときに知っておくとちょっと得する話をのせています。バレエを中心に紹介しています。