
ミュージカルドラマ「glee」とは?
あらすじは?
見どころは?
ダンサーを目指す人、とくにジャズダンスをやっている人は絶対に見たほうがいいドラマです。
過去のミュージカルナンバーがたくさん出てきます。しかも、絶対に知っておくべきミュージカルナンバーをピックアップしてくれています。とても楽しい作品ですが、それだけでなく多様性に関する話が信じられないほど出てくるので、新たな価値観に気づくことができる作品です。
元劇団四季、テーマパークダンサー。年間100公演ほど舞台を観に行ったことのある劇場フリーク。映画に夢中だった頃は、毎週映画館に行っていました。最近はネットで映画をたっぷり。
ミュージカルドラマ「gleeの魅力」をご紹介します。
※3分ほどで読み終わります。ネタバレも含んでいます。
ミュージカルドラマ決定版
舞台は、超ド田舎のオハイオです。この高校の合唱部(gleeクラブ)にいる超イケテナイという評判のメンバーたち。田舎では理解されづらい個性あふれるメンバーたちの日常が描かれます。
全121話
シーズン1:22話
シーズン2:22話
シーズン3:22話
シーズン4:22話
シーズン5:20話
シーズン6:13話
このドラマの見どころはパフォーマンスです。グリークラブのメンバーたちが講堂や、日常の場面で4曲ほどのパフォーマンスを行います。しかも現代的にアレンジされたカバー曲を披露します。
制作陣の音楽、ミュージカル愛にあふれている作品です。昔を知っている世代にはこんな使い方があるのか!と目からウロコで、昔を知らない若者にはとても新鮮に聞こえます。
流行りの音楽から昔懐かしいヒットナンバーまで、いろんなジャンルの音楽がアレンジされパフォーマンスされます。この音楽のセンスがピカイチで、音楽を再発見できるドラマでもありました。
プロの舞台役者を中心に実力派の出演者たちが、歌い踊ります。当時ほぼハリウッドで無名だった出演者たちをスターにした作品です。また、1シーズン22話もミュージカルを制作するというのは、とても新しい試みでした。2010年代のミュージカルブームにおいて、このドラマの貢献はかなり大きいと思います。
「glee」のあらすじ
アメリカのオハイオ、ど田舎の高校。その高校のスクールカーストで最下位にいるのが「glee」クラブのメンバーたち。みんなにいじめられツライ日々を送っている。いじめは強烈で、ゴミ箱にいれられたり、かき氷ドリンクであるスラッシーをよくかけられている。
それでも歌や踊りに救いを求め、gleeクラブでもがくメンバーたち。
そんなgleeクラブに大事件が起こる。陰キャが集まるgleeクラブの正反対のアメフト部、しかも花形ポジションのクォーターバックであるフィンが入部することに…。gleeの顧問であるシュー先生がたまたまフィンの歌声を聞き、猛アタックし成功。
スクールカースト最上位のフィンが加入したことで、学校全体に大きな影響を起こす。これまたスクールカースト最上位のチアリーダーの女子たちもフィンに引っぱられるように加入し、gleeクラブが大きく動き出す。
アメリカのスクールカーストに
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制作陣
2003年~2010年:NIP/TUCK マイアミ整形外科医(Nip/Tuck)
2011年~2018年:アメリカン・ホラー・ストーリー(American Horror Story)
2020年:ザ・プロム(The Prom)
個人的にはアダム・シャンクマンが監督としてシーズン2からシーズン4まで参加しているのが熱いです。アダム・シャンクマンはもともと振付師だったためダンスパフォーマンスの魅せ方がとてもうまいです。
レイチェル・ベリー:リア・ミシェル(坂本真綾)
フィン・ハドソン:コリー・モンテース(小野大輔)
ウィル・シュースター:マシュー・モリソン(森川智之)
メルセデス・ジョーンズ:アンバー・ライリー(林真里花)
カート・ハメル:クリス・コルファー(石井真)
クイン・ファブレー :ディアナ・アグロン(水樹奈々)
ノア・パッカーマン:マーク・サリング(青木強)
アーティ・エイブラムス:ケヴィン・マクヘイル(落合佑介)
ティナ・コーエン=チャン:ジェナ・アウシュコウィッツ(〆野潤子)
サンタナ・ロペス:ナヤ・リヴェラ(林りんこ)
ブリトニー・S・ピアース:ヘザー・モリス(山根舞)
マイク・チャン:ハリー・シャム・ジュニア(樋口智透)
ブレイン・アンダーソン:ダレン・クリス(岸尾だいすけ)
ウェイド・アダムス:アレックス・ニューウェル(田村睦心)
エマ・ピルズベリー:ジェイマ・メイズ(日髙のり子)
スー・シルベスター:ジェーン・リンチ(野沢由香里)
ゲストがとても豪華で、この人も歌えるのか!という感動もありました。
グウィネス・パルトロウ、サラ・ジェシカ・パーカー、マット・ボマー、リッキー・マーティン、ジョン・ステイモス、グラント・ガスティン、ジョナサン・グロフ、デミ・ロヴァート、そしてミュージカル界の重鎮であるクリスティン・チェノウェス、イディーナ・メンゼルまで登場しています。
有名なゲストだけでなくストーリーに風穴をあけるようなインパクトを残した出演者もたくさん登場しています。
日本語版もオススメです。日本語版はミュージカルにも出演する声優たちが登場しています。ただし、吹替版でも歌は英語版となっています。
前半3シーズン、後半3シーズン
シーズン6まで続きますが、前半3シーズンは合唱コンクールを目標に高校生活が描かれます。その後、シーズン4らは高校を卒業したメンバーと、高校に残るメンバーで舞台が分かれます。
シーズン4からは高校卒業組が出たことで、4人の新キャストが加わります。僕はこの4人の声がすごく好きでした。
マーリー・ローズ :メリッサ・ブノワ(Lynn)
キティ・ワイルド:ベッカ・トビン(須藤祐実)
ジェイク・パッカーマン:ジェイコブ・アーティスト(竹内栄治)
ライダー・リン:ブレイク・ジェンナー(小林親弘)
それぞれが個性的な声を持ち、パフォーマンス力がかなり高いキャストでした。ですが、自然消滅みたいなカタチでシーズン5でいなくなってしまいます。
魅力的なマッシュアップ
僕はgleeを見るまでマッシュアップという言葉を知りませんでした。
マッシュアップとは、2つ以上の曲を合体させてひとつの曲にすること
最初に大きな衝撃を受けた曲は『I feel pretty / unpretty』。
原曲のウエストサイドストーリーの「I Feel Pretty」と、TLCの「Unpretty」もしっかり解説します。人に合わせることに疲れた人に聞いてもらいたい一曲です。gleeシーズン2の18話「born this way」より。

僕のウォークマンにはグリーのプレイリストが100曲ほど入っています!
素晴らしい曲がたくさんリリースされ、TVショーでありながらグラミー賞に2度ノミネート、2010年のアメリカン・ミュージック・アワードでは最優秀サウンドトラックを受賞しています。
初めて知ったのは、何かの賞(エミー賞か、グラミー賞か、ゴールデングローブ賞か…)でパフォーマンスをしているときでした。その時はみんな新人で大舞台を前にとても緊張しているのがわかるくらい、初々しくて、でもパワーがあって。この人達は誰なんだろうか…、と思ったのを覚えています。
多様性
このドラマの大きなテーマが多様性です。マイノリティがたくさん登場します。人種、性別、容姿、貧富、身体的障害、病気などなど丁寧に深く描かれます。
超豪華版DVDです。
コーリー・モンテースの死去
シリーズ最大の衝撃は主役であるコーリー・モンテースの薬物過剰摂取での死去です。シーズン5撮影の直前で死亡してしまい、ここからエピソードがかなり迷走してしまいます。
gleeは、レイチェルとフィンがくっついたり離れたりしながらも運命の恋人としてシリーズが進んでいました。その柱を失ってしまったことがかなり大きなダメージとなってしまいました。シーズン5からは説明がつかないエピソードも登場しはじめ、最後は無理やりエンディングをむかえ終了してしまいました…。
パック役のマーク・サリングの児童ポルノ事件からの自殺。サンタナ役のナヤ・リヴェラの事故死。そして、レイチェル役のリア・ミシェルの黒人に対する人種差別問題。
シーズンが終了してからgleeにまつわる事件が多く、ファンとしては悲しいです。

今回はミュージカルドラマ「glee」のご紹介でした。 ぜひぜひチェックしてみてください。
ありがとうございました。
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