プリズナートレーニング(囚人トレーニング)とは?
自体重トレーニングを続けるコツは?
どんなトレーニング?
自体重トレーニングの良い点は、簡単に取り組みやすい点です。
とはいえギブアップも簡単なので、継続が難しいという問題点があります。
この問題に応えるのが継続率の高い「プリズナートレーニング」です。
元劇団四季、テーマパークダンサー。海外留学でダンスや身体づくりを学びました。ダンス、ヨガ(RYT200取得)、ピラティス、ジムにも20年ほど通っています。
今回は「継続率の高い自体重トレーニング、プリズナートレーニング(囚人トレーニング)」についてです。
※3分ほどで読み終わります。
囚人のためのトレーニング
ポール・ウェイド著『プリズナー・トレーニング』。
1979年から23年間、監獄にいた囚人によるトレーニング・メソッドです。
2,200円ほど。
ゴリゴリの身体であふれるアメリカの刑務所。身体の大きさで力関係が決まります。
ジムのようなトレーニング器具のない監獄。自体重トレーニングで身体を大きくするために「プリズナー・トレーニング」が生まれました。
ちなみに著者は匿名となっていて、実在しているかも謎です。
ですが、トレーニングで身体能力が増る人も多く、大ベストセラーとなりました。
トレーニングの本質
プリズナートレーニングは「自由に動く身体を手に入れる」ということを目的に、ギリシャ彫刻のような体型を目指します。
自体重トレーニングは全身の筋肉を連動するため「動作パフォーマンスの高い機能的な筋肉」につながります。
もちろん、日常生活の動作も楽になります。
使うのは自分の体重だけなので、関節に無理な負担がかからずケガしにくいです。それだけでなく、関節や腱をしっかり鍛えることができるので、自分の身体をコントロールできるようになります。
ウェイトトレーニングはダメ?
著者はウェイトトレーニングに否定的な考えを出していますが、少し言い過ぎじゃないかな、と思います。
効率的にカッコいい筋肉がほしい場合、ウエイトトレーニングを取り入れるのはオススメです。
見た目の筋肉で比較すると、自体重トレーニングで5~10年かかるものが、ウエイトトレーニングでは1~2年で超えることができる、との結果もあります(フィッシャーマン式)。
1,700円ほど。
もちろん機能的な筋肉をウエイトトレーニングでつけることも可能です。実際にトップアスリートもウエイトトレーニングによって怪物的なパワーを手に入れています。
一流のトレーナー
ですが、ここには落とし穴があります。
それは「一流のトレーナーが細かく指導している」という点です。
トップアスリートがウエイトトレーニングに取り組むことは、専門家でも見解が分かれます。
肯定派:ウエイトトレーニングによって身体能力が向上する
否定派:身体のバランスが崩れてしまいパフォーマンスの低下につながる
トレーナーをつけていない人は慎重な判断が必要です。
カッコよくでかい筋肉がついているのに、なぜか重い荷物が持てない、という人もいます。
見た目を重視する場合はウエイトトレーニング、機能的な筋肉を重視する場合は自体重トレーニング、冷静に判断すると良いと思います。
継続しやすい
自体重トレーニングで難しいのは「継続」です。
この問題を解消するための工夫が「プリズナー・トレーニング」にあります。
プリズナートレーニングには、解剖学、運動療法に基づき全身の筋肉を動かす「6種目」「10ステップ」「3つの難易度」が設定されています。
自分自身でトレーニングを管理しやすいプログラムとなっています。
継続できるメニュー
6種目、10ステップ、3つの難易度を紹介します。
1:プッシュアップ(腕立て伏せ)
2:スクワット
3:プルアップ(懸垂)
4:レッグレイズ
5:ブリッジ
6:ハンドスタンド・プッシュアップ(逆立ちで腕立て伏せ)
プッシュアップだと下記のようなステップになります。
時短トレーニングプログラム
最初は1日10分程度のトレーニングです。
レベルが上がるほどトレーニング時間が増えていく仕組みになっています。
1日目:プッシュアップ2~3セット、レッグレイズ2~3セット
2日目:休み
3日目:休み
4日目:休み
5日目:プルアップ2~3セット、スクワット2~3セット
6日目:休み
7日目:休み
1日目:プッシュアップ2セット、レッグレイズ2セット
2日目:休み
3日目:プルアップ2セット、スクワット2セット
4日目:休み
5日目:ハンドスタンド・プッシュアップ2セット、ブリッジ2セット
6日目:休み
7日目:休み
1日目:プルアップ2~3セット
2日目:ブリッジ2~3セット
3日目:ハンドスタンド・プッシュアップ2~3セット
4日目:レッグレイズ2~3セット
5日目:スクワット2~3セット
6日目:プッシュアップ2~3セット
7日目:休み
上級、超上級のプログラムはもっと時間がかかります。こちらは本でご確認ください。
注意点
「ステップを飛び越さない」
プリズナー・トレーニングの中で一番むずかしい種目は「片手の倒立での腕立て伏せ」です。
いきなり挑戦するとケガの危険性があります。
ケガをしない身体になるプログラムが組まれています。
10 のステップが用意されていて、このステップがさらに 3段階 にわかれています。
運動経験の良い人にとって、ステップ1はとても簡単に感じるかもしれません。ですが、じっくりと正しいフォームを身につけましょう。
次のステップに行くころには身体がレベルアップしているので、すんなり移行することができます。
6種類10ステップ
具体的な種目を紹介します。詳しい内容は画像をクリックし、リンクをご覧ください。
プッシュアップ(腕立て伏せ)
胸と腕、体幹を鍛えます。
ステップ1:ウォール・プッシュアップ
ステップ2:インクライン・プッシュアップ
ステップ3:ニーリング・プッシュアップ
ステップ4:ハーフ・プッシュアップ
ステップ5:フル・プッシュアップ
ステップ6:クローズ・プッシュアップ
ステップ7:アンイーブン・プッシュアップ
ステップ8:ハーフ・ワンアーム・プッシュアップ
ステップ9:レバー・プッシュアップ
マスターレベル(ステップ10):ワンアーム・プッシュアップ
スクワット
太もも、下半身強化です。
ステップ1:ショルダースタンド・スクワット
ステップ2:ジャックナイフ・スクワット
ステップ3:サポーティド・スクワット
ステップ4:ハーフ・スクワット
ステップ5:フル・スクワット
ステップ6:クローズ・スクワット
ステップ7:アンイーブン・スクワット
ステップ8:ハーフ・ワンレッグ・スクワット
ステップ9:アシステッド・ワンレッグ・スクワット
マスターレベル(ステップ10):ワンレッグ・スクワット
プルアップ(懸垂)
背中と上腕を中心に上半身強化です。
ステップ1:ヴァーチカル・プル
ステップ2:ホリゾンタル・プル
ステップ3:ジャックナイフ・プル
ステップ4:ハーフ・プルアップ
ステップ5:フル・プルアップ
ステップ6:クローズ・プルアップ
ステップ7:アンイーブン・プルアップ
ステップ8:ハーフ・ワンアーム・プルアップ
ステップ9:アシステッド・ワンアーム・プルアップ
マスターレベル(ステップ10):ワンアーム・プルアップ
レッグレイズ(腹筋)
腹筋を中心に鍛えます。
ステップ1:ニー・タック
ステップ2:フラット・ニー・レイズ
ステップ3:フラット・ベント・レッグレイズ
ステップ4:フラット・フロッグ・レイズ
ステップ5:フラット・ストレート・レッグレイズ
ステップ6:ハンギング・ニー・レイズ
ステップ7:ハンギング・ベント・レッグレイズ
ステップ8:ハンギング・フロッグ・レイズ
ステップ9:パーシャル・ストレート・レッグレイズ
マスターレベル(ステップ10):ハンギング・ストレート・レッグレイズ
ブリッジ
背骨強化でしなやかな身体を目指します。
ステップ1:ショート・ブリッジ
ステップ2:ストレート・ブリッジ
ステップ3:アングルド・ブリッジ
ステップ4:ヘッド・ブリッジ
ステップ5:ハーフ・ブリッジ
ステップ6:フル・ブリッジ
ステップ7:ウォールウォーキング・ブリッジ(下向き)
ステップ8:ウォールウォーキング・ブリッジ(上向き)
ステップ9:クロージング・ブリッジ
マスターレベル(ステップ10):スタンド・トゥ・スタンド・ブリッジ
ハンドスタンド・プッシュアップ(逆立ち腕立て伏せ)
肩と上半身を中心にバランス感覚が鍛えられます。
ステップ1:ウォール・ヘッドスタンド
ステップ2:クロウ・スタンド
ステップ3:ウォール・ハンドスタンド
ステップ4:ハーフ・ハンドスタンド・プッシュアップ
ステップ5:ハンドスタンド・プッシュアップ
ステップ6:クローズ・ハンドスタンド・プッシュアップ
ステップ7:アンイーブン・ハンドスタンド・プッシュアップ
ステップ8:ハーフ・ワンアーム・ハンドスタンド・プッシュアップ
ステップ9:レバー・ハンドスタンド・プッシュアップ
マスターレベル(ステップ10):ワンアーム・ハンドスタンド・プッシュアップ
体験談
僕も初めてから2年ほどたちました。
プッシュアップ:ステップ7
スクワット:ステップ10
プルアップ:ステップ3
レッグレイズ:ステップ9
ブリッジ:ステップ8
ハンドスタンド・プッシュアップ:ステップ3
プルアップ(懸垂)がとくに全然だな……、というところなんですが成長も感じています。
僕は24時間ジムに行っていて、マシントレーニングもしています。プリズナートレーニングをはじめてからいろんな種目で持ち上げられる重量が 20kg くらいアップしました。
実感をすごく感じているので、まだまだ取り組んでいこうと思っています。
2,200円ほど。
ダンサー体型を目指す筋トレ・体幹トレ
ダンサーのような軽い身体、柔軟性、芯のある機能的な筋肉をつくる基本は、自体重トレーニング・体幹トレーニングです。
ケガしづらく、自分の身体に合った筋肉がついていきます。
オンラインレッスン
ルーティーンを作るためにプロを利用するのもオススメです。オンラインレッスンはコスパがかなりよく、一流の先生かつ、内容のクオリティが高いです。
業界大手のヨガスタジオ「LAVA」は月2,000円ほどでほぼ受け放題です。ヨガ・ピラティスでけでなくトレーニング・筋トレ・ストレッチなどヨガ以外のフィットネス動画も豊富です。
筋トレ・ストレッチ・ヨガ・ピラティスなどなど膨大なアーカイブを月3,000円ほどでほぼ受け放題できる「SOELU」。
身体づくりの知識をつけ、効率的かつ自分独自のメニューを作っていきましょう。
今回は「プリズナートレーニング」についてでした。 ぜひぜひチェックしてみてください。
ありがとうございました。
ダンサーのような身体を目指すトレーニング情報はこちらにまとめています。
ダンス上達のための身体の使い方、トレーニングの方法、体幹トレーニングについてまとめています。ピラティスやヨガもご紹介します。